TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2020年3月8日放送)

TOKIO HOT 100 2020-03-08 放送回ランキング ランキング

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2020年3月8日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2020年3月8日放送回)。

この週の音楽シーン

2020年3月8日という放送日を振り返ると、この週はちょうど新型コロナウイルスの影響が日本国内でも急速に色濃くなっていった時期にあたる。学校の休校要請が出され、街の空気が一変しつつあった中で、ラジオから流れる音楽は多くの人にとって変わらぬ日常の手触りを保つ存在だったはずだ。そんな時期のTOP10の頂点に立ったのが、aikoの「青空」だった。デビューから長い年月を重ねてきたシンガーソングライターが、この時期にあらためて1位を獲得したという事実そのものが、彼女の楽曲が持つ息の長さと、世代を超えて支持される独自の歌世界の強さを物語っている。ふわりとした跳ねるようなメロディーと、口ずさみやすいのに一筋縄ではいかない言葉選びは、aikoならではの持ち味であり、不安定な社会状況の中でこそ、その柔らかな明るさが多くのリスナーの心に染みたのではないだろうか。 2位以下を見渡すと、洋楽勢の充実ぶりも当時のシーンを象徴している。Khalid and Disclosureの「Know Your Worth」は、R&Bシンガーとダンスミュージックのプロデューサーコンビという異色の組み合わせが生んだムーディーな一曲。3位のCelesteは、当時BBCの新人紹介企画などでも注目されていた英国の新星で、ソウルフルな歌声が国境を越えて評価を広げていた時期だった。4位のSZAとJustin Timberlakeによる「The Other Side」は、アニメーション映画の関連曲として話題になった一曲で、R&Bの新世代と大御所の共演という組み合わせが興味深い。5位のAlicia Keysの「Underdog」、6位のJustin Bieber feat. Quaboの「Intentions」は、いずれも実力派アーティストがそれぞれのキャリアの中で新たな一面を見せた楽曲であり、10位のLady Gagaの「Stupid Love」は、彼女がその後発表するアルバムに向けた先行曲として、ダンスフロア仕様のポップな一曲をぶつけてきたタイミングだった。 邦楽勢では、7位にJUJUの「Stayin’ Alive」、9位にOfficial髭男dismの「I LOVE…」がランクイン。JUJUは歌唱力に定評のあるボーカリストとして、洋楽的なグルーヴ感を自分のものにする楽曲づくりを続けてきたアーティストであり、この曲名からもディスコ・クラシックへのオマージュが感じられる。一方、Official髭男dismは前年から続く「Pretender」の大ヒットを追いかけるように、バンドとしての地力を証明する楽曲を次々と送り出していた時期で、「I LOVE…」もその勢いの中で生まれた一曲だ。 こうして並べてみると、この週のTOP10は国内外・世代・ジャンルを問わず、それぞれのアーティストがキャリアの中で確かな存在感を放っていた瞬間の記録だと言える。世界的に不安が広がりつつあったあの春先、ラジオの向こうから届いていたのは、決して重苦しいムードに染まりきらない、多彩でしなやかな音楽の連なりだった。aikoの「青空」が頂点に立っていたという事実は、まさにその象徴だったのかもしれない。今こうしてチャートを振り返ると、当時の空気感と楽曲の記憶が静かに結びつき、あの週だけの特別な質感を思い出させてくれる。

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2020年3月8日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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