TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2020年11月15日放送)

TOKIO HOT 100 2020-11-15 放送回ランキング ランキング

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2020年11月15日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2020年11月15日放送回)。

この週の音楽シーン

2020年11月15日放送の「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのは、アリアナ・グランデの「POSITIONS」だった。同名アルバムからのタイトル曲で、恋人との関係性を上下や立ち位置になぞらえながら、彼女らしいR&B色の濃いメロディとウィスパーボイスが絡み合う仕上がりだったことは、多くのリスナーの記憶に新しいだろう。2020年という年は、世界的な社会情勢の変化の中でリリースされた作品が多く、アリアナのように既に確立されたポップスターが新作を届けること自体が、リスナーにとって一つの安心材料になっていた時期でもあった。派手なプロダクションよりも、コンパクトで親密な音像に寄せたこの曲は、当時の“おうち時間”的なリスニング環境ともどこか呼応していたように思う。

この週のTOP10を眺めると、洋楽と邦楽が入り混じる構成になっているのが興味深い。2位にはNulbarichとVaundyという、当時勢いを増していたアーティスト同士のコラボレーション曲「ASH」がランクイン。バンドサウンドとシンガーソングライター的な感性が融合した一曲で、日本の若手シーンの層の厚さを感じさせるナンバーだった。さらに3位と5位には藤井風の楽曲が同時にランクインしている点も見逃せない。「青春病」「へでもねーよ」という、それぞれ異なるムードを持つ楽曲が並んでランクインしていることからも、当時の藤井風というアーティストへの注目度の高さがうかがえる。ゴスペルやソウルを下敷きにしながら、独特の脱力感と関西弁交じりの言葉選びで新しいシティポップの形を提示していた彼は、この年最も語られたシンガーソングライターの一人だった。

海外勢に目を向けると、4位にアーロ・パークスの「GREEN EYES」、6位にビーバドゥービーの「WORTH IT」がランクインしている。どちらも当時のUKインディー・ベッドルームポップシーンを象徴する存在で、内省的な歌詞と宅録的な質感を持つサウンドが、パンデミック下の内向きな気分と静かに共鳴していた。ジェイク・バグの「ALL I NEED」がフォーク/ロック的な骨太さを持ち込んでいる一方、9位のEillによる「片っぽ」は、日本語ラップ/R&Bシーンの新世代らしい繊細な質感を放っていた。

そして7位にはBTSの「DYNAMITE」。この曲は全編英詞で制作され、ディスコ・ファンクを基調にした明るいサウンドが特徴で、2020年という重苦しい空気の年に、あえてポジティブな高揚感を打ち出した点が象徴的だった。K-POPが欧米チャートでも存在感を強めていた時期であり、この曲の存在感はチャート上でも際立っていた。10位のZeddとGriffによる「INSIDE OUT」も含め、この週のTOP10はエレクトロポップ、ベッドルームポップ、日本語ポップス、K-POPが同じテーブルに並ぶ、まさに“境界が溶けていく”時代の空気を封じ込めたラインナップだったと言える。

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2020年11月15日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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