TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2021年1月10日放送)

TOKIO HOT 100 2021-01-10 放送回ランキング ランキング

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2021年1月10日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2021年1月10日放送回)。

この週の音楽シーン

2021年最初の三連休が明けた頃に発表されたこの週のTOKIO HOT 100は、YOASOBIの「ハルカ」が1位に立ったところが最大の注目点だった。YOASOBIは小説を音楽に変換するという独自のコンセプトで前年から急速に存在感を強め、streamingを主戦場に若いリスナー層を中心に支持を広げていたユニットだ。ボーカルのikuraの透明感のある歌声と、Ayaseの構築するドラマチックな展開のトラックが組み合わさることで、一曲の中に小さな物語が完結しているような聴き心地を生み出していた。年明けという時期に、こうした「新しい国内発の音楽の形」がチャートの頂点に置かれていたことは、2020年という特殊な年を経て迎えた2021年の音楽シーンの空気を象徴していたように思う。

2位にはBTSの「DYNAMITE」。前年の夏にリリースされ、世界的なヒットとなったこの曲は、コロナ禍で身動きが取れない世の中に向けて放たれた明るく開放的なディスコ・ポップだった。年をまたいでもなおチャート上位に食い込み続けていたことは、K-POPがグローバルなポップスの主流として完全に定着していたことの証でもある。3位のあいみょん「スーパーガール」は、国内シンガーソングライターとしての等身大の言葉と親しみやすいメロディで、邦楽リスナーの支持を集めていた一曲だ。

このTOP10を見渡すと、国内・海外、メジャー・インディー、新人・大御所が入り混じっているところにTOKIO HOT 100らしさが表れている。4位のARLO PARKSや6位のHOPE TALAといったUKの新世代アーティストは、当時のブリティッシュ・シーンで注目され始めていた才能たちで、ベッドルームポップやR&Bの感触を持つ音楽性が海外のトレンドとして紹介されていた時期でもあった。7位のED SHEERANはポップスの安定した供給源として、8位には元ビートルズのPAUL MCCARTNEYが名を連ね、ベテランが現在進行形で作品を発表し続けていることを感じさせる並びになっている。9位のTAYLOR SWIFTの「WILLOW」は、前年末に発表されたアルバム『evermore』からの曲で、フォーク的な質感へと大きく作風を広げていた時期の彼女の一面を伝えていた。

5位にはKREVAとDAICHI MIURAのコラボレーション「FALL IN LOVE AGAIN」がランクイン。日本語ラップとR&Bの成熟した表現が結びついたこの曲は、国内ヒップホップ・シーンの厚みを示す存在だった。10位のDOULは、当時のインディー・シーンから頭角を現していたアーティストとしてチャートに顔を出しており、まだ広く知られる前の才能をラジオが拾い上げていたことがうかがえる。

全体を通して見ると、この週のTOP10は、パンデミックという未曾有の状況の中でも音楽の供給と発信が止まらなかったことを物語っている。YOASOBIというフォーマットの新しさが1位を飾りながら、その周りにはK-POP、UKのオルタナティブ・ポップ、国内シンガーソングライター、ヒップホップ、そして海外ベテランと若手が同居する。ジャンルも国境も出自も横断して並ぶこの多様さこそが、当時のリスナーが求めていた音楽の広がりそのものだったのではないだろうか。今聴き直すと、あの時代の空気とともに、それぞれの曲が持っていた瞬発力や新しさが改めて浮かび上がってくる。

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2021年1月10日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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