TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(1991年10月20日放送)

TOKIO HOT 100 1991-10-20 放送回ランキング ランキング

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1991年10月20日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(1991年10月20日放送回)。

この週の音楽シーン

1991年10月20日放送の「TOKIO HOT 100」を振り返ると、堂々の首位はマライア・キャリーの「EMOTIONS」だった。前年のデビュー作でいきなりモンスターヒットを連発した彼女が、その勢いのままに放った2作目のタイトル曲であり、あの伸びやかで超絶的な高音域を駆使したボーカルは、当時のリスナーに衝撃を与えたはずだ。ダンサブルなトラックに乗せて感情の高まりをそのまま歌声にしてしまうような表現力は、後続の女性シンガーたちに計り知れない影響を与えることになる。90年代という新しい10年の幕開けにふさわしい、圧倒的な歌唱力の提示だったと言える。

この週のTOP10を眺めると、当時の音楽シーンの多様性がよくわかる。2位にはカーリン・ホワイトの「ROMANTIC」がランクインしており、R&B/ニュージャックスウィング的な感覚がまだチャートの上位に確かな存在感を放っていた時代だった。一方で3位にはプリンス・アンド・ザ・ニュー・パワー・ジェネレーション名義の「CREAM」。80年代からポップ/ファンクのシーンを牽引してきたカリスマが、90年代に入っても新たなユニット名を掲げてセルフプロデュースの妙を聴かせていたことがうかがえる。

そして4位にはガンズ・アンド・ローゼズの「DON’T CRY」。この年は「Use Your Illusion」の2部作がリリースされ、ロックシーンを揺るがした年でもあった。バラード寄りの楽曲でありながら、アクセル・ローズらしい荒々しさとメロディの美しさが同居する一曲だ。5位のブライアン・アダムス「(EVERYTHING I DO)I DO IT FOR YOU」は、映画「ロビン・フッド」の主題歌として世界中で大ヒットしていた時期で、ロマンティックなバラードがロックともポップスとも呼べる形で受け入れられていたことを物語る。

6位のシンプリー・レッドや8位のエヴリシング・バット・ザ・ガールといった、英国発のソウルフルでムーディーなサウンドが並ぶのもこの時代らしい。都会的な洗練を求めるリスナー層に向けて、こうした落ち着いたトーンの楽曲が確実に支持を得ていたことがわかる。7位のポーラ・アブドゥルは、ダンス&ボーカルのスター性で一時代を築いた存在であり、9位のヘビー・D&ザ・ボーイズはヒップホップがポップチャートに浸透しつつあった過渡期を象徴する名前だ。10位のハリー・コニック・ジュニアは、当時まだ20代前半ながらジャズ・スタンダードの語法をポップスの文脈に持ち込み、若い世代にジャズの魅力を再発見させていた稀有な存在だった。

こうして見渡すと、この週のTOP10はロック、R&B、ファンク、ジャズ、そして新興のヒップホップまでが同じテーブルに並ぶ、実に豊かな一枚のスナップショットだ。ジャンルの境界がまだ緩やかに保たれつつも、それぞれの音楽性が確固たる個性を主張し合っていた時代。マライア・キャリーの圧倒的な歌唱力を頂点に置きながら、多彩な音楽が共存していたことこそ、1991年という年、そしてこの「TOKIO HOT 100」という番組が映し出していた音楽シーンの豊かさだったのではないだろうか。

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1991年10月20日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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