TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2021年5月2日放送)

TOKIO HOT 100 2021-05-02 放送回ランキング ランキング

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2021年5月2日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2021年5月2日放送回)。

この週の音楽シーン

2021年5月2日放送回の「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのは、ドージャ・キャットがSZAをフィーチャーした「Kiss Me More」だった。同年4月にアルバム『Planet Her』からの先行曲として世に出たこの一曲は、ディスコやファンクのグルーヴを現代的な質感でまとい、聴く者の身体を自然と揺らす仕上がりになっていた。ドージャ・キャットはラップ、R&B、ポップスの境界を軽やかに越えていくアーティストとして注目を集めていた時期であり、SZAという個性的な声を迎えたことで、単なるダンスチューンに留まらない奥行きが生まれていた。コロナ禍が長引き、外出や大きなイベントが制限され続けていた当時の日本において、こうした開放感のあるサウンドがチャートの頂点に立ったことには、聴き手が無意識に求めていた気分の解放が反映されていたようにも思える。

この週のTOP10を見渡すと、洋楽勢の顔ぶれがとりわけ興味深い。2位のビーバドゥービーは、ベッドルームポップ的な質感を残しながらも徐々にバンドサウンドへと接近していく過渡期にあり、4位のイヤーズ・アンド・イヤーズはエレクトロポップの文脈でオリー・アレクサンダーの表現力が際立っていた。6位のオリヴィア・ロドリゴ「deja vu」は、同時期に大きな話題を呼んだデビュー作からの一曲で、Z世代のリアルな感情を歌う新世代シンガーソングライターの台頭を象徴する存在だった。8位のエディ・ベンジャミン、10位のガール・イン・レッドも含め、当時のインターネット発・SNS発で支持を広げていく若手アーティストたちが並ぶ様子は、まさに音楽の聴かれ方そのものが変化していく時代の縮図だったといえる。

一方で邦楽勢の存在感も見逃せない。3位にはONE OK ROCKの「Renegades」日本語版がランクインしており、海外展開を続けてきたバンドが自国のリスナーにも改めてメッセージを届けようとする姿勢がうかがえる。5位のSTUTSと松たか子、KID FRESINOによる「Presence I」は、ジャンルや世代を横断したコラボレーションとして異彩を放ち、こうした組み合わせが自然にチャートインしてくること自体が、当時の邦楽シーンの柔軟さを物語っていた。7位のAimerとVaundyによる「地球儀」は、映画主題歌としても大きな話題を呼んだ楽曲で、透明感のある歌声と現代的なソングライティングが融合していた。9位のtendreの「Piece」も含め、洋楽と邦楽が同じテーブルに並ぶこの週のチャートは、リスナーが国境やジャンルを意識せずに音楽を選び取っていた様子を映し出している。

振り返れば2021年という年は、配信サービスやSNSの拡散力によって、無名に近いアーティストの楽曲が一気に世界的なヒットへと駆け上がる現象が相次いだ時期でもあった。そうした流れの中で、ドージャ・キャットとSZAという実力派同士のコラボレーションが1位を飾ったことは、単なるバイラルヒットとは一線を画す、実力に裏打ちされたポップスの強さを示していたようにも思える。この週のTOP10全体を眺めることで、コロナ禍という特殊な状況下にありながらも、音楽シーンが着実に新しい才能を送り出し続けていたことが改めて感じ取れる。

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2021年5月2日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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