TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2021年11月28日放送)

TOKIO HOT 100 2021-11-28 放送回ランキング ランキング

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2021年11月28日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2021年11月28日放送回)。

この週の音楽シーン

2021年11月28日放送の「TOKIO HOT 100」を振り返ると、その週の頂点に立っていたのはブルーノ・マーズとアンダーソン・パークによる新プロジェクト、シルク・ソニックの「Smokin Out The Window」だった。この年の初頭に結成が発表されたシルク・ソニックは、70年代のソウルやファンクを現代の耳で再構築するというコンセプトを掲げ、アルバム『An Evening With Silk Sonic』を携えて登場した。ブルーノ・マーズが持つポップな華やかさと、アンダーソン・パークが体現するグルーヴ感あふれるビート感覚が絶妙に融合し、往年のモータウンやスライ・アンド・ザ・ファミリー・ストーンを思わせるヴィンテージな質感を、あくまで新しい音楽として提示していたのが印象的だった。この曲はコミカルな失恋のモチーフを軽やかに歌いながらも、ホーンセクションやコーラスワークの緻密さで聴き手を惹きつける仕上がりで、当時のシーンにおいて「懐かしさ」と「新しさ」を同時に感じさせる稀有な存在だったといえる。

この週のTOP10全体を眺めると、洋楽と邦楽がバランスよく並んでいる点が興味深い。2位にはエド・シーランの「Overpass Graffiti」、3位にはアデルの「Easy On Me」がランクインしており、この時期のアデルの復帰作『30』が世界的な話題を呼んでいたことがうかがえる。失恋や別離をテーマにしたバラードが上位に来ている一方で、1位のシルク・ソニックはあくまでユーモラスで軽快なムードを持ち込んでおり、そのコントラストがチャートに独特の奥行きを与えていた。

邦楽勢では、KROIの「JUDEN」やスピッツの「大好物」、マカロニえんぴつの「なんでもないよ、」、宇多田ヒカルの「君に夢中」といった多彩な顔ぶれが並ぶ。ベテランと新世代のアーティストが同じチャートの中で肩を並べている様子は、当時のJ-WAVEのプレイリストが世代やジャンルを横断して音楽を紹介していたことを物語っている。とりわけ宇多田ヒカルは長いキャリアを持ちながらも常に現在進行形のサウンドを更新し続けており、この週のランクインもその一貫性を感じさせるものだった。

2021年後半という時期は、コロナ禍が続く中でも音楽シーンが徐々に新しい活動の形を模索していた時期でもある。ライブやフェスの開催が制限される中、リスナーは配信やラジオを通じて新しい音楽と出会う機会を増やしていた。そうした状況下で、シルク・ソニックのような「懐かしさ」を纏った音楽が支持を集めたのは、不確かな時代の中で心地よさや安心感を求める心理とも無関係ではないだろう。ヴィンテージなサウンドプロダクションと軽やかなユーモアを兼ね備えた「Smokin Out The Window」が1位に輝いたことは、単なる流行の一端としてだけでなく、当時のリスナーの心情を映し出す一枚として記憶されるべきだろう。この週のチャートは、洋楽・邦楽、新旧のアーティストが共存する多様性の中に、時代の空気を静かに刻み込んでいたのである。

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2021年11月28日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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