TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2022年12月4日放送)

TOKIO HOT 100 2022-12-04 放送回ランキング ランキング

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2022年12月4日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2022年12月4日放送回)。

この週の音楽シーン

2022年12月4日放送回のTOKIO HOT 100で1位に輝いたのは、テイラー・スウィフトの「ANTI-HERO」だった。同年10月にリリースされたアルバム『Midnights』からの楽曲で、深夜という時間帯をコンセプトに据えた作品全体の中でも、自己嫌悪や自意識過剰といった感情を赤裸々に、しかしポップに昇華した一曲として世界中で話題を集めていた。真夜中に眠れずに考え込んでしまうような、誰もが密かに抱える弱さをユーモアを交えて描く歌詞世界と、ミニマルながら中毒性のあるビートの組み合わせは、SNS時代のリスナーの共感を強く引き寄せ、この時期の洋楽シーンを象徴する存在になっていた。テイラーというアーティストが単なるヒットメーカーではなく、時代の空気そのものを言語化する書き手として評価を確立していく過程を、この曲は雄弁に物語っている。

この週のトップ10を見渡すと、国内外の音楽シーンが交差する層の厚さが見えてくる。2位には由薫の「NO STARS」がランクイン。透明感のある歌声と等身大の言葉選びで支持を広げていた新世代シンガーソングライターの存在感が際立つ。3位のBIALYSTOCKSは、シティポップ的な洗練とオルタナティブな感性を併せ持つバンドとして、当時のインディー〜メインストリームの垣根を軽やかに越える動きの象徴的存在だった。4位のOfficial髭男dismによる「Subtitle」は、ドラマ主題歌として茶の間にも浸透し、バンドが持つポップスとしての強度を改めて示した楽曲だ。

6位には米津玄師の「KICK BACK」がランクイン。人気アニメ作品のオープニング主題歌として制作された同曲は、疾走感のあるサウンドと攻撃的とも言える構成で、この年最も話題になった楽曲のひとつだった。7位のKing Gnu「STARDOM」もまた映像作品とのタイアップを背景にヒットしており、この時期の日本の音楽シーンにおいてアニメやドラマといった映像コンテンツと楽曲がいかに密接に結びついていたかを物語っている。8位に桑田佳祐の「なぎさホテル」が入っているのも見逃せない。年の瀬が近づくこの時期に、世代を超えて親しまれてきたベテランの楽曲がチャートに顔を出すのは、師走らしい風物詩とも言える光景だった。

海外勢に目を向ければ、9位にBTSのメンバーであるJUNG KOOKのソロ楽曲「Dreamers」がランクインしている。この楽曲は同年のワールドカップ関連の楽曲としても大きな注目を集めており、K-POPの枠を超えてグローバルなスポーツイベントの文脈でも存在感を放っていた。5位のP!NK、10位のYears & Yearsもそれぞれのスタイルでダンスミュージックの快楽性を体現しており、洋楽ポップスが持つ多様性がこの週のチャートにしっかりと反映されている。

こうして並べてみると、この週のTOP10は、深夜の孤独をポップに描いた世界的スターの新曲を中心に、国内の映像タイアップ楽曲、次世代シンガーの台頭、そして師走ならではのベテランの一曲までが共存する、実に豊かな一枚の地図のように見えてくる。「ANTI-HERO」が放っていた等身大の弱さの肯定というメッセージは、慌ただしい年末の空気の中でこそ、より深くリスナーの心に届いていたのかもしれない。当時の空気を思い出しながら聴き返すと、それぞれの楽曲が持つ時代性が改めて浮かび上がってくるはずだ。

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2022年12月4日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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