TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2023年7月23日放送)

TOKIO HOT 100 2023-07-23 放送回ランキング ランキング

本ページには広告(Amazonアソシエイト・楽天アフィリエイト等)を含みます。

2023年7月23日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2023年7月23日放送回)。

この週の音楽シーン

2023年7月23日放送のJ-WAVE「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのは、BECKとPHOENIXによる「ODYSSEY」だった。片やロサンゼルス出身、90年代からジャンルを軽やかに横断し続けてきたBECK。片やフランス・ヴェルサイユ発、シンセと生楽器を巧みに溶け合わせるダンサブルなロックで知られるPHOENIX。両者はそれぞれ異なる文脈でオルタナティブとポップの境界を揺さぶり続けてきたアーティストであり、この顔合わせ自体が「越境」というキーワードを象徴していたように思う。夏の日差しを思わせる開放的なサウンドと、どこか乾いたユーモアを併せ持つ両者の作風は、猛暑のさなかにラジオから流れるにはうってつけの取り合わせだったのではないか。BECKの実験精神とPHOENIXのメロディセンスが交差する瞬間は、ベテランと同世代的な感覚を持つバンドが手を組んだときならではの化学反応を感じさせるものだった。

この週のTOP10を見渡すと、2位にジョン・バティステの「CALLING YOUR NAME」、4位にはロバータ・フラックを迎えた楽曲が並び、ジャズやソウルの系譜を引く表現が上位に食い込んでいたことが目を引く。バティステはピアニストとしてもプロデューサーとしても評価の高いミュージシャンであり、ロバータ・フラックというソウルミュージックの重鎮の名がフィーチャリングとしてクレジットされていること自体、2023年という時代において世代を超えた対話が生まれていたことの証左だろう。一方で3位にはNewJeansの「Super Shy」がランクインしており、当時K-POPの新世代グループとして世界的な注目を集めていた彼女たちの勢いが、日本のラジオチャートにもはっきりと表れていた週でもあった。

邦楽勢に目を移せば、5位にHARUY、6位に佐藤千亜妃と幾田りらの共演曲「線香花火」、7位に水曜日のカンパネラの「マーメイド」と、それぞれ個性の強いアーティストが並ぶ。「線香花火」というタイトルからも夏の情緒が感じられ、8位のSHISHAMO「夏恋注意報」と合わせて、季節感を大切にする邦楽シーンの空気が色濃く反映された並びだったといえる。9位のCoccoは長年にわたり独自の世界観で聴き手を惹きつけてきたシンガーソングライターであり、その存在が上位に居続けること自体、彼女の音楽が世代を超えて愛されている証だろう。そして10位には、Def Techの「AUTOMATIC」。2000年代を代表するこの曲が2023年のチャートに顔を出していたことは、リスナーの世代を問わない支持の厚さを物語っている。

こうして振り返ると、この週のTOP10は洋楽・邦楽、ベテラン・新世代、ジャズ/ソウルとポップス、K-POPと日本語ロックといった多様な軸が交錯する、まさに夏らしい混沌と多幸感に満ちたラインナップだった。1位のBECKとPHOENIXの「ODYSSEY」が象徴するように、ジャンルや世代の垣根を軽やかに越えていく感覚こそが、この時期の音楽シーンを特徴づけていたのではないだろうか。ラジオというメディアが持つ、多様な音楽を等しく並べて聴かせる力が発揮された一週間だったといえるだろう。

🎧 この曲を聴くなら[PR]

2023年7月23日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

次の週(2023年7月30日) »

いい音で聴くなら[PR]

あわせて読みたい

コメント

タイトルとURLをコピーしました