TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2023年9月10日放送)

TOKIO HOT 100 2023-09-10 放送回ランキング ランキング

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2023年9月10日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2023年9月10日放送回)。

この週の音楽シーン

2023年9月10日放送のJ-WAVE「TOKIO HOT 100」は、季節の変わり目らしく、国内外の音楽シーンの「今」を凝縮したような顔ぶれがTOP10に並んだ一週間だった。中心にいたのは1位に輝いた藤井風「WORKIN’ HARD」。ゴスペルやソウルのグルーヴを吸収しながら、どこか飄々とした佇まいで歌い上げる彼の作風は、この曲でも健在で、ピアノを軸にした演奏力と、力みのないボーカルの説得力が同居している。国内外のポップスの語法を自在に横断しながら、それでいて日本語の質感を大切にする藤井風の音楽は、この時期にはすでに国内リスナーだけでなく海外のオーディエンスからも熱い視線を浴びる存在になっており、「WORKIN’ HARD」というタイトルが示す通り、飾らない労働観・生活実感を独自のユーモアと軽やかさで包み込む表現は、当時の彼の作家性をよく体現していたと言える。 チャート全体を見渡すと、この週は国境やジャンルの垣根がほとんど意識されない、まさに「同時代性」を体感できるラインナップだった。2位にはNewJeansの「ETA」。Y2Kを彷彿とさせるビートとダンスミュージックのエッセンスを軽やかに融合させた彼女たちのサウンドは、2023年のK-POPシーンにおける新しい潮流の象徴であり、従来のガールズグループ像を更新する存在感を放っていた。3位の星野源「生命体」、9位のSIRUP feat. iriによる「UMI TSUKI」など、日本のポップス/R&Bシーンの層の厚さも同時に確認できる並びだ。4位のMINA OKABEも含め、国内アーティストが独自の音楽性で堂々と上位に食い込んでいる点は、当時のシーンの成熟を物語っている。 海外勢に目を向ければ、5位にThe Chemical Brothers feat. Beckという、90年代からダンスミュージックシーンを牽引してきたベテランと、ジャンルを越境し続けるベックとの共作が並んでいるのも興味深い。テクノ/ビッグビートの文脈とオルタナティブロックの感性が交差するこの曲は、2023年という時点でもなお実験精神を失わないヴェテランの底力を感じさせた。6位のLAUVはシンガーソングライター然としたメロディセンスでポップシーンに安定した存在感を示し、7位にはJUNG KOOK feat. Lattoの「Seven」がランクイン。BTSのメンバーとしてだけでなく、ソロアーティストとしても世界的な支持を集めていた彼の勢いが、このチャートにもしっかりと反映されている。8位のFred again.. & Obongjayarは、当時UKのクラブミュージックシーンで最も注目されていたプロデューサーの一人が手がけた楽曲で、エモーショナルなヴォーカルサンプリングとダンスビートの融合という、彼ならではの美学が光る一曲だった。 そして10位には、当時新しい才能として注目を集めていたASOUNDの「オリジナル」がランクイン。まさにタイトル通り、既存の型にとらわれない独自性を模索する若手の姿勢が感じられる一曲で、このチャートが単に既存の人気アーティストを追認するだけでなく、新しい才能への目配りも忘れていないことを示していた。 こうして振り返ると、この週のTOP10は、日本のポップス・R&Bの成熟、K-POPの新潮流、UKクラブミュージックの実験性、そして世界的なソロアーティストの躍進が一つの番組の中で自然に共存していたことがわかる。藤井風という国際的な視座を持つアーティストが頂点に立っていたことは、まさにこの週のチャート全体が体現していた「境界のなさ」を象徴する出来事だったのではないだろうか。

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2023年9月10日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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