TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2014年11月16日放送)

TOKIO HOT 100 2014-11-16 放送回ランキング ランキング

本ページには広告(Amazonアソシエイト・楽天アフィリエイト等)を含みます。

2014年11月16日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2014年11月16日放送回)。

この週の音楽シーン

2014年11月16日放送分のTOKIO HOT 100で1位に輝いたのは、テイラー・スウィフトの「SHAKE IT OFF」だった。この曲は彼女が本格的にカントリーの文脈から離れ、シンセやホーンを大胆に取り入れたポップサウンドへと舵を切ったアルバム『1989』を象徴するナンバーであり、批評や噂話に振り回されず「肩の力を抜いて踊ってしまえばいい」という開き直りにも似た明るさが、当時のリスナーの気分にぴったりとはまった。マックス・マーティンとシェルバック(Shellback)というスウェーデン発のヒットメイカー・チームが手がけたプロダクションは、無駄を削ぎ落としたビートと口ずさみやすいフックの応酬で、洋楽に馴染みの薄いリスナーにも届く普遍性を持っていた点が強い。2014年後半という時期は、EDMブームがポップスの主流に完全に浸透しきったタイミングでもあり、そうした流れの中で「SHAKE IT OFF」のようなミニマルでダンサブルな作りが世界的な支持を集めたのは象徴的だ。

このTOP10を眺めると、洋楽と邦楽が同じ土俵で鳴っていた当時のラジオチャートらしい多様性が見えてくる。2位には椎名林檎、3位にはアヴィーチー、4位にはゲスの極み乙女。という並びで、EDMの高揚感、邦ロックの実験精神、渋谷系以降の日本語ポップスの語法が横並びになっている。とりわけアヴィーチーの「THE DAYS」は、彼が電子音楽とアンセミックな歌モノを融合させる手法を追求していた時期の楽曲で、フェスカルチャーの拡大とともに世界中のダンスフロアで鳴っていたことを思い起こさせる。一方でゲスの極み乙女。の「デジタルモグラ」は、変拍子やジャズ・フュージョン的な要素を大衆的なポップスの枠組みに落とし込むバンドの個性がよく出ており、この年のバンドシーンにおける新しい才能の台頭を感じさせるナンバーだった。

中盤から下位にかけても、この週ならではの表情豊かなラインナップが並ぶ。5位のSUPERFLYによる「愛をからだに吹き込んで」は、彼女ならではのソウルフルな歌唱力を前面に出したバラード寄りの楽曲であり、6位のOK GOはミュージックビデオの作り込みで知られるバンドらしく、音楽そのものと同時に映像文化との結びつきが強かった時代性を思わせる。7位のカルヴィン・ハリス feat.ジョン・ニューマンによる「BLAME」も、EDMとブルーアイド・ソウル的な歌唱の融合という、当時のダンスミュージックの一大潮流を体現する一曲だった。8位の秦基博「ひまわりの約束」は映画主題歌として広く親しまれ、9位のGLAYの「疾走れ!ミライ」は、90年代から第一線で活動を続けるバンドの息の長さを物語る存在感を放っていた。そして10位には、オウル・シティとSEKAI NO OWARIという日米のアーティストがコラボレーションした「TOKYO」がランクイン。国境を越えたコラボレーションが自然に成立していたこと自体、この時期の音楽シーンがいかにグローバルな双方向性を帯びていたかを示す興味深い事例だ。

こうして振り返ると、2014年11月のこの週は、テイラー・スウィフトが体現した「ポップの新しい標準」と、日本のバンドやシンガーソングライターたちが積み重ねてきた独自の音楽性とが、ラジオという一つの電波の中で自然に共存していたことがわかる。ジャンルやルーツの壁を意識させないランキングの並びは、当時のリスナーがいかに雑食的に、そして自由に音楽を楽しんでいたかを映す鏡でもあった。今聴き返しても、それぞれの曲が持つ個性は色褪せておらず、むしろこの多様性こそがあの時代のラジオチャートの醍醐味だったのだと改めて感じさせられる。

🎧 この曲を聴くなら[PR]

2014年11月16日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

スピーカーで鳴らすなら[PR]

次の週(2014年11月23日) »

あわせて読みたい

コメント

タイトルとURLをコピーしました