2014年7月20日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。
本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2014年7月20日放送回)。
この週の音楽シーン
2014年7月20日の「TOKIO HOT 100」で1位に立ったのは、木村カエラの「OLE!OH!」だった。タイトルからしてサッカー観戦の掛け声を思わせるこの曲は、ブラジルでワールドカップが開催されていたこの夏という季節性と、木村カエラらしいポップでカラフルな躍動感が重なり合う一曲だったといえる。彼女は2000年代半ばのデビュー以来、洋楽的なセンスと日本語ポップスの語感を軽やかに行き来してきたアーティストで、この曲でも英語混じりのフレーズと弾けるようなリズム感覚が、夏の高揚感をそのまま音に落とし込んだような仕上がりになっていた。派手さの中にひねりのあるアレンジを聴かせるのも、彼女らしい聴きどころだったろう。
2位のきゃりーぱみゅぱみゅ「きらきらキラー」も、この時期の日本のポップシーンを象徴する存在感を放っていた。中田ヤスタカプロデュースによるきらびやかな電子音とキャッチーなメロディは、海外からも「kawaii culture」の代表として注目を集めていた時期であり、国内チャートの上位に彼女の名前が並ぶこと自体が、当時のJ-POPの一つの気分を映していた。
海外勢に目を向けると、3位にはマイケル・ジャクソンの「LOVE NEVER FELT SO GOOD」がランクイン。彼の没後に発掘・完成された音源がこうして新曲としてチャートに現れること自体、レジェンドの存在の大きさを改めて感じさせる出来事だった。4位のColdplay「A SKY FULL OF STARS」は、アルバム『Ghost Stories』からのシングルで、EDM的な高揚感を取り入れたサウンドが当時のロックバンドの変化を象徴していた。5位のAriana Grande feat. Zedd「Break Free」も、まさにこの夏を代表するダンスポップ・アンセムのひとつで、アリアナ・グランデがポップスターとして存在感を強めていく過程を印象づける曲だった。彼女の伸びやかな歌唱と、Zeddが手がけるエレクトロなビートの組み合わせは、当時のポップスとEDMの融合という潮流をよく体現していた。
国内勢では、6位に東京スカパラダイスオーケストラがASIAN KUNG-FU GENERATIONを迎えた「WAKE UP!」が入り、ジャンルを越えたコラボレーションが生む熱量が印象的だった。スカパラは長年にわたり様々なボーカリストを迎え入れるスタイルで独自の音楽性を築いてきたバンドであり、ゴッチの歌声が乗ることで生まれる高揚感は、フェスシーンを賑わせるアンセムとしての力を感じさせた。8位のクリープハイプ「二十九、三十」は、尾崎世界観の生々しい歌詞世界とバンドサウンドが独特の存在感を放っており、当時勢いを増していたロックバンドシーンの中でも異彩を放つ一曲だった。9位の星野源「CRAZY CRAZY」は、彼がミュージシャンとして、また多方面で活躍する表現者としての幅を広げていく時期の楽曲であり、ファンクネスの効いたグルーヴが心地よい。7位のJason Mraz「Love Someone」の柔らかなアコースティックの手触り、10位のANUSHKAによる「NEVER CAN DECIDE」の落ち着いたトラックメイクも、このチャートの多様性を支えていた。
洋楽と邦楽、ポップスとロック、エレクトロとアコースティックが違和感なく並ぶこの週のTOP10は、2014年という時代の音楽的な広がりをよく映し出している。木村カエラの「OLE!OH!」が首位に立ったこの回は、夏という季節の空気と、当時のポップミュージックの多様な熱量が交差した瞬間として記憶しておきたい一週だった。
2014年7月20日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)
- 1位 OLE!OH! — 木村 カエラ ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 2位 きらきらキラー — きゃりーぱみゅぱみゅ ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 3位 LOVE NEVER FELT SO GOOD — MICHAEL JACKSON ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 4位 A SKY FULL OF STARS — COLDPLAY ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 5位 BREAK FREE — ARIANA GRANDE FEAT. ZEDD ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 6位 WAKE UP! — 東京スカパラダイスオーケストラ FEAT.ASIAN KUNG-FU GENERATION ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 7位 LOVE SOMEONE — JASON MRAZ ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 8位 二十九、三十 — クリープハイプ ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 9位 CRAZY CRAZY — 星野 源 ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 10位 NEVER CAN DECIDE — ANUSHKA ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す


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