2014年6月1日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。
本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2014年6月1日放送回)。
この週の音楽シーン
2014年6月1日放送の「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのは、マイケル・ジャクソンの「LOVE NEVER FELT SO GOOD」だった。周知の通り、マイケル本人は2009年に世を去っており、この曲は死後にリリースされた未発表音源をもとにした楽曲である。もともとは1970年代後半、ポール・アンカとの共作として生まれたデモが原型とされ、長い年月を経て現代的なプロダクションを施され蘇った一曲だ。打ち込みとストリングスを大胆に組み合わせたアレンジは、懐かしさと新しさが同居する独特の輝きを放ち、ラジオでも幅広い世代に受け入れられていたことが、このチャート順位からもうかがえる。過去の遺産が最新のポップスとして再生され、時代を越えて支持を集めるというのは、マイケルというアーティストの特別な存在感を改めて感じさせる出来事だったと言えるだろう。
この週のTOP10を眺めると、2014年という年がいかに多様な音楽性がひしめき合っていた時期だったかがよくわかる。2位にはコールドプレイの「A SKY FULL OF STARS」がランクインしている。EDMの高揚感とバンドサウンドの叙情性を融合させたこの曲は、当時のロックバンドがダンスミュージックの語法を積極的に取り込んでいく潮流を象徴する存在だった。5位のファレル・ウィリアムスの「HAPPY」も忘れがたい。映画『怪盗グルーのミニオン危機一発』の主題歌として世界的な大ヒットとなり、シンプルながら中毒性のあるグルーヴで、この年を代表するアンセムのひとつになった。
邦楽勢も存在感を放っている。3位のKEYTALK「MURASAKI」、4位のKANA-BOON「フルドライブ」は、当時勢いを増していたロックバンドシーンの活気を伝えている。両バンドとも疾走感のあるギターサウンドと若々しいエネルギーで支持を広げていた時期で、フェスシーンの盛り上がりともリンクする存在だった。6位のフランプールや7位のスガ シカオは、それぞれ異なるアプローチで邦楽ロック・シティポップ的な歌の魅力を提示しており、9位には稲葉浩志のソロ楽曲「OH MY LOVE」もランクイン。B’zのボーカリストとしてのイメージとはまた違う、ソロならではの表現が光る一曲だった。
8位に入ったイディナ・メンゼルの「LET IT GO」も、この時期を語る上で欠かせない。ディズニー映画『アナと雪の女王』の主題歌として日本でも爆発的なブームを巻き起こし、劇場版・日本語版問わず幅広く歌われていた。10位のピットブルとジェニファー・ロペスによる「WE ARE ONE(OLE OLA)」は、2014年のブラジルワールドカップの公式応援ソングとしても知られ、夏に向けてスポーツと音楽が結びつく季節感を運んでいた。
このように振り返ると、2014年6月のこの週のチャートは、洋楽のレジェンドの遺産、EDMとロックの融合、日本のギターロック新世代、映画やスポーツと結びついたヒット曲など、実に多層的な音楽シーンの断面を切り取っていたことがわかる。マイケル・ジャクソンが1位に立っていたという事実は、時代を超えて音楽が生き続けることの証でもあり、当時ラジオの前で耳を傾けていたリスナーにとっても、特別な感慨を与える瞬間だったのではないだろうか。
2014年6月1日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)
- 1位 LOVE NEVER FELT SO GOOD — MICHAEL JACKSON ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 2位 A SKY FULL OF STARS — COLDPLAY ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 3位 MURASAKI — KEYTALK ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 4位 フルドライブ — KANA-BOON ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 5位 HAPPY — PHARRELL WILLIAMS ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 6位 明日への賛歌 — FLUMPOOL ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 7位 アストライド — スガ シカオ ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 8位 LET IT GO — IDINA MENZEL ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 9位 OH MY LOVE — 稲葉 浩志 ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 10位 WE ARE ONE(OLE OLA) — PITBULL FEAT. JENNIFER LOPEZ AND CLAUDIA LEITTE ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す


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