2014年1月19日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。
本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2014年1月19日放送回)。
この週の音楽シーン
2014年1月19日放送回の「TOKIO HOT 100」を振り返ると、1位に輝いたのはアリアナ・グランデの「BABY I」だった。デビュー作『Yours Truly』からのシングルで、当時のアリアナはまだ十代の若手シンガーという印象が強く、ドラマ出身のポップスターがR&B色の濃いボーカルで独自の存在感を放ち始めていた時期にあたる。マライア・キャリーからの影響を公言していたこともあり、伸びやかで装飾的な歌唱が持ち味で、この曲でもその実力がはっきりと示されている。後年のヒットメーカーとしての姿を知る耳で聴き返すと、まだ初々しさの残るこの時期の楽曲は、彼女のキャリアの原点を確認する上で興味深い一曲と言える。
TOP10全体を眺めると、当時の洋楽・邦楽の並び方がよく見えてくる。3位にはビヨンセの「XO」。ビジュアルアルバムとして話題を呼んだセルフタイトル作からの楽曲で、サプライズ的なリリース手法自体が音楽業界のトピックになった年でもあった。4位にはワン・ダイレクションの「STORY OF MY LIFE」がランクインしており、ボーイズグループが世界的なアリーナ規模の人気を確立していく過程を象徴する存在として並んでいる。10位のピットブル feat. ケシャ「TIMBER」も、EDM色の強いダンスミュージックがチャートの主流のひとつになっていたことを物語る一曲だ。
邦楽勢の顔ぶれも見逃せない。2位にはサカナクションの「ユリイカ」。バンドとしての生バンド感とエレクトロニックなアプローチを融合させるスタイルが、この時期さらに洗練されていった印象がある楽曲だ。5位のOKAMOTO’Sや9位のRADWIMPSは、いずれもロックバンドとしての存在感を保ちながら、それぞれ異なる方向性でポップさを追求していた時期にあたる。6位のゲスの極み乙女。「餅ガール」は、変拍子やジャズ的なコード進行を大胆に取り入れながらも耳に残るメロディを提示するバンドとして、当時急速に注目度を高めていた存在だった。7位の家入レオ「チョコレート」は、伸びやかな歌声とストレートな歌詞世界で幅広い層に支持されていたシンガーソングライターの一曲として記憶に残る。8位のオスヴェイル出身アイスランドのシンガー、アウスゲイル(ASGEIR)の「KING AND CROSS」は、北欧発のインディー・フォークトロニカがチャートに顔を出すという、当時のプレイリスト文化の広がりを感じさせる選出だ。
こうして並べてみると、この週のTOP10は洋楽・邦楽、メジャーポップスからインディー、EDMからバンドサウンドまで、実に幅広いジャンルが同居していたことがわかる。ストリーミングサービスがまだ日本で本格普及する手前のこの時期、ラジオのチャート番組は多様な音楽との出会いの場として重要な役割を担っていた。アリアナ・グランデがのちに世界的なポップスターへと駆け上がっていく足音を、この「BABY I」という一曲の中に聴き取ることができるのも、こうした振り返りの楽しみのひとつだろう。
2014年1月19日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)
- 1位 BABY I — ARIANA GRANDE ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 2位 ユリイカ — サカナクション ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 3位 XO — BEYONCE ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 4位 STORY OF MY LIFE — ONE DIRECTION ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 5位 HAPPY BIRTHDAY — OKAMOTO’S ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 6位 餅ガール — ゲスの極み乙女。 ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 7位 チョコレート — 家入 レオ ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 8位 KING AND CROSS — ASGEIR ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 9位 会心の一撃 — RADWIMPS ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 10位 TIMBER — PITBULL FEAT. KESHA ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す


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