TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2011年1月2日放送)

TOKIO HOT 100 2011-01-02 放送回ランキング ランキング

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2011年1月2日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2011年1月2日放送回)。

この週の音楽シーン

2011年最初のオンエアとなったこの回のTOP10は、時代の断面を切り取ったような顔ぶれが並んだ。1位に立ったのは、マイケル・ジャクソンの「BEHIND THE MASK」。2009年6月に急逝した彼の未発表音源を中心に編まれたポストヒューマス・アルバム「MICHAEL」からのナンバーで、もともとは1979年前後に制作されながらオフィシャルなアルバムには収められなかった楽曲だと語り継がれてきた一曲だ。年をまたいで迎えた新年第一週にこの曲が首位に立ったことは、2010年という一年がなお「マイケルの不在」を音楽シーンが受け止め続けた年だったことを象徴しているように思える。ファンクネスの効いたビートと畳みかけるようなボーカルは、時代を超えてまったく古びておらず、リリースから何十年を経ても新曲として聴けてしまう強度を持っていた。

2位以下を見渡すと、この時期の邦楽ロック/ポップスの層の厚さがよくわかる。Mr.Childrenの「擬態」は、バンドが円熟期に差し掛かりながらも実験性を失わなかったことを示す楽曲で、BUMP OF CHICKENの「宇宙飛行士への手紙」と並び、2010年代の幕開けを告げるロックバンドの存在感を放っていた。4位には宇多田ヒカルの「GOODBYE HAPPINESS」。彼女がこの後に長期の活動休止へと向かっていくことを知る今の耳で聴くと、タイトルの持つ意味合いがより深く響いてくる。当時はまだ現役のポップアイコンとして、次々と話題作を送り出していた時期だった。

洋楽勢では、Black Eyed Peasの「THE TIME(DIRTY BIT)」やBruno Marsの「JUST THE WAY YOU ARE」がランクインしており、2010年代を通してヒットチャートを席巻していくEDM/ダンスポップの潮流と、王道メロウなポップスの潮流が同時に存在していたことがうかがえる。特にブルーノ・マーズはこの時点ではまだ新人に近い存在で、ここからスターダムを駆け上がっていくことになる。SUPERFLYの「EYES ON ME」は、力強いボーカルを武器にする彼女らしい一曲で、邦楽シーンにおける「歌える女性ボーカリスト」枠の中心にいたことを物語っている。

そして8位に食い込んだ少女時代の「GEE」は見逃せない存在だ。日本におけるK-POP人気が本格化していく初期の象徴的な楽曲であり、この後数年で邦楽チャートの勢力図そのものを塗り替えていくことになるムーブメントの、まさに入り口に立っていた一曲だと言える。9位の神聖かまってちゃんは、インターネット発のカルチャーとロックバンドが交差していく当時ならではの現象を体現していたし、6位の木村カエラの楽曲もまた、季節感のあるタイトルとサウンドで年末年始という時期にふさわしい一枚だった。

こうして並べてみると、この週のTOP10は「追悼」「継承」「越境」というキーワードで読み解くことができる。マイケル・ジャクソンという不世出のスターへの追悼、邦楽ロックバンドたちが背負っていく2010年代への継承、そしてK-POPや洋楽ダンスミュージックが日本の耳に浸透していく越境の始まり。新年最初の放送でこの並びが出てきたことは、単なる偶然ではなく、2010年という一年が積み重ねてきた音楽シーンの空気そのものが凝縮された結果だったのではないだろうか。当時ラジオの前でこのチャートを聴いていたリスナーにとっても、新しい年への期待と、過ぎ去った時代への名残惜しさが入り混じる、印象深い一週間だったに違いない。

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2011年1月2日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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