TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(1989年11月19日放送)

TOKIO HOT 100 1989-11-19 放送回ランキング ランキング

本ページには広告(Amazonアソシエイト・楽天アフィリエイト等)を含みます。

1989年11月19日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(1989年11月19日放送回)。

この週の音楽シーン

1989年11月19日放送の「TOKIO HOT 100」を振り返ると、1位に輝いたのはリチャード・マークスの「ANGELIA」だった。80年代後半のアメリカで、ライオネル・リッチーやビリー・ジョエルの系譜を継ぐような、メロディを大切にしたAOR/ポップスのシンガーソングライターとして支持を集めていたのがリチャード・マークスである。ハードなロックサウンドが主流の一角を占めていた時代にありながら、彼のバラードはラジオのミディアム〜スローナンバーとして根強い人気を誇り、この週の1位という結果にもその存在感が表れている。丁寧に紡がれるメロディラインと、抑制の効いたボーカルワークは、当時のアダルト・コンテンポラリー志向のリスナーにとって心地よい聴きどころだったはずだ。

この週のTOP10全体を眺めると、80年代最後の年らしい多彩な顔ぶれが並んでいる。2位のビリー・ジョエル「WE DIDN’T START THE FIRE」は、戦後史を早口の言葉遊びで綴った異色作として話題を呼んだ楽曲で、時代の転換点を象徴するかのような存在感を放っていた。3位にはスウェーデン出身のロクセットが「LISTEN TO YOUR HEART」で登場。北欧発のポップ・ロックが全米チャートを席巻していく流れの中心にいたバンドで、透明感のあるボーカルと洗練されたサウンドプロダクションが際立つ一曲だ。

4位のボビー・ブラウンは、ニュー・ジャック・スウィングという新しいグルーヴを牽引した存在として知られ、「ROCK WITH’CHA」にもそのダンサブルな感性が息づいている。5位には、独自の音楽世界を築き続けるケイト・ブッシュが「THE SENSUAL WORLD」で名を連ね、実験精神とポップネスを両立させるアーティストの奥深さを感じさせる。6位のティアーズ・フォー・フィアーズ「SOWING THE SEEDS OF LOVE」は、ビートルズを思わせる音作りが印象的で、80年代のシンセポップから一歩踏み出した音楽的挑戦がうかがえる。

7位のポコはカントリーロックの流れを汲むベテランバンドで、息の長いキャリアの中で紡がれる楽曲の安定感が光る。8位のテイラー・デインは、ダンスミュージックとパワフルな歌唱を武器にした女性シンガーとして注目を集めた一人であり、9位のベリンダ・カーライルはゴーゴーズ解散後のソロ活動で独自のポップな世界観を確立していた時期だ。そして10位のB-52’s「LOVE SHACK」は、後々まで愛され続けるパーティーアンセムとして、当時のダンスフロアやラジオを賑わせた楽曲である。

こうして並べてみると、この週のTOP10は、AORやバラードの叙情性、ニュー・ジャック・スウィングのグルーヴ、北欧ポップの洗練、そして実験的なアートポップまで、80年代が積み重ねてきた多様な音楽性が凝縮された一枚のスナップショットのように映る。時代が90年代へと移り変わろうとする直前のこの瞬間に、リチャード・マークスの端正なバラードが1位に選ばれていたという事実は、当時のリスナーが求めていた音楽の温度感を静かに物語っているのではないだろうか。

🎧 この曲を聴くなら[PR]

1989年11月19日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

ワイヤレスでも高音質で[PR]

次の週(1989年11月26日) »

あわせて読みたい

コメント

タイトルとURLをコピーしました