TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(1991年10月27日放送)

TOKIO HOT 100 1991-10-27 放送回ランキング ランキング

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1991年10月27日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(1991年10月27日放送回)。

この週の音楽シーン

1991年10月27日放送の「TOKIO HOT 100」を振り返ると、堂々の1位に輝いていたのはマライア・キャリーの「EMOTIONS」だった。前年に「ビジョン・オブ・ラブ」で鮮烈なデビューを飾った彼女にとって、この曲はセカンド・アルバムの表題曲であり、あの伸びやかな高音域を駆使したメリスマ唱法がさらに磨きをかけられた一曲として、当時のリスナーに強い印象を残していたはずだ。デビューからわずか一年余りでこれほどまでに歌唱スタイルを確立し、しかもヒットチャートの頂点に立ち続けていたという事実は、90年代のR&B/ポップス・シーンにおける女性ボーカリストの新しい基準を作りつつあった時期だったことを物語っている。

この週のTOP10を眺めると、時代の空気がよく伝わってくる。2位にはカリン・ホワイトの「ROMANTIC」がランクインしており、マライアと並んで女性R&Bシンガーの存在感が際立つ。3位のプリンス・アンド・ザ・ニュー・パワー・ジェネレーション「CREAM」は、1990年代に入ってもなお実験精神とファンクネスを失わなかったプリンスの創作意欲を象徴する楽曲であり、ロックともファンクともつかない独特のグルーヴが支持を集めていた。

4位のブライアン・アダムス「(EVERYTHING I DO) I DO IT FOR YOU」は、映画『ロビン・フッド』の主題歌として世界的に大ヒットしていた作品で、壮大なバラードがラジオでも頻繁にオンエアされていた時期にあたる。5位のシンプリー・レッドや6位のハリー・コニック・ジュニアが並ぶあたりは、ソウルフルな歌唱とジャジーな感覚を持つアーティストが同時期に評価されていたことを示しており、当時のFMラジオが単なる洋楽ヒットの紹介にとどまらず、ジャンルを横断した音楽的な奥行きを提供していたことがうかがえる。

7位のエヴリシング・バット・ザ・ガールは英国的な繊細さを持ち込み、8位にはガンズ・アンド・ローゼズの「DON’T CRY」がランクインするなど、ハードロック勢もチャートにしっかり食い込んでいた点が興味深い。この年はガンズが『Use Your Illusion』のI・IIを同時リリースした年でもあり、バラード曲がメインストリームでも受け入れられていたことがわかる。9位のロバータ・フラック、10位のヘヴィ・D・アンド・ザ・ボーイズも含め、この週のTOP10はソウル、ロック、ヒップホップ、AORが渾然一体となった1991年後半のアメリカン・ポップスの縮図と言えるだろう。

何より象徴的なのは、そうした多彩な顔ぶれの頂点にマライア・キャリーが君臨していたということだ。「EMOTIONS」というタイトルそのものが示すように、感情表現の幅と技巧を兼ね備えた歌声が、ジャンルの垣根を越えて多くのリスナーの心をつかんでいた時代だったのだと、このチャートは静かに教えてくれる。

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1991年10月27日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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