TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(1989年7月23日放送)

TOKIO HOT 100 1989-07-23 放送回ランキング ランキング

本ページには広告(Amazonアソシエイト・楽天アフィリエイト等)を含みます。

1989年7月23日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(1989年7月23日放送回)。

この週の音楽シーン

1989年7月23日の「TOKIO HOT 100」で首位に立ったのは、PRINCEの「BATDANCE」だった。この曲は同年公開の映画「バットマン」のために書き下ろされた楽曲で、ティム・バートン監督によるゴシックで陰影の濃い映像世界と、PRINCEが手がけたサウンドトラック全体のコンセプトが強く結びついていたことを思い出す。楽曲自体もセリフのサンプリングやシンセの断片的な構成を大胆に取り入れ、当時としては実験的な作りだった点が印象深い。夏という季節に、映画のヒットと連動する形でラジオチャートの頂点に置かれていたことは、当時のポップミュージックが映像メディアと密接に結びつきながら消費されていた空気をよく伝えている。

2位のMADONNA「EXPRESS YOURSELF」も見逃せない存在だ。この曲を含むアルバム制作期のMADONNAは、セルフプロデュース色を強めながら、女性のエンパワーメントを前面に押し出すメッセージ性のある楽曲を次々と発表していた時期にあたる。ダンスミュージックとしての強度と、歌詞の内容が持つ主体性の主張が同居していたことは、80年代末のポップスが単なる娯楽にとどまらず、社会的なテーマを扱う土壌を広げていたことの表れでもある。

3位のBOBBY BROWN「ON OUR OWN」は、これも映画「ゴーストバスターズ2」関連の楽曲であり、当時のニュージャックスウィングと呼ばれるリズム感覚が強く反映されている。BOBBY BROWNはこの時期、ソロアーティストとしてR&Bとダンスミュージックの橋渡し役を担っており、後のヒップホップ的なグルーヴがポップチャートに浸透していく過程を象徴する存在だった。

4位にランクインしたNENEH CHERRYの「BUFFALO STANCE」も、この週のチャートの多様性を物語る一曲だ。ヒップホップのビート感覚とポップなメロディを融合させたスタイルは、当時のイギリスから発信された新しい女性アーティスト像として注目を集めていた。ジャンルの境界が緩やかに溶け合っていく様子が、このランキング全体からも感じ取れる。

一方で6位のRICHARD MARX「RIGHT HERE WAITING」のようなバラードや、10位のDOOBIE BROTHERSによる「THE DOCTOR」のようなベテランバンドの楽曲も同居しており、当時のアメリカン・ポップスが持っていた幅の広さがよく表れている週と言える。ダンス、バラード、ヒップホップ的グルーヴ、そしてロックバンドのサウンドが一つのチャートの中に並存していたことは、89年という時代がジャンルの垣根を越えて音楽が聴かれていたことの証だろう。

「BATDANCE」が首位を飾ったこの週は、映画とポップミュージックが分かちがたく結びつき、なおかつ多様なジャンルが同じ土俵で競い合っていた80年代末らしい一週間だったと言える。改めて聴き返すと、当時のラジオから流れていた空気感がよみがえってくるはずだ。

🎧 この曲を聴くなら[PR]

1989年7月23日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

ワイヤレスでも高音質で[PR]

次の週(1989年7月30日) »

あわせて読みたい

コメント

タイトルとURLをコピーしました