STARGLOWとは何者か BMSG発の10代5人組をStar Wishから読む

夜空に瞬く5つの星と、月光に照らされた雲の抽象イメージ アーティスト

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BMSG発の5人組がついにCDデビューを果たした。2025年9月、SKY-HIが率いるオーディション『THE LAST PIECE』の最終審査で結成が発表され、その場で披露された「Moonchaser」を配信リリース。翌2026年1月にデビューシングル「Star Wish」で本格的なスタートを切った、RUI・TAIKI・KANON・GOICHI・ADAMの5人組ダンス&ボーカルグループ、それがSTARGLOWだ。

BE:FIRST、MAZZELに続くBMSG3組目のボーイズグループという肩書きは、期待と同時に厳しい視線も呼ぶ。それでもプレデビュー曲がバイラルチャートに入り、デビューシングルがオリコン週間シングルランキングの上位に食い込んだ事実は、彼らが「話題性だけの新人」ではないことを示している。STARGLOWの新しさは、10代の稚さを売りにしないところにある。若さと完成度が同じテーブルの上で釣り合う、稀有な5人組だ。

この記事では、結成の経緯から音楽性、聴きどころまで、いま追い始める人にもすでにファンの人にも役立つ角度で掘っていく。数字より、彼らが何を積み上げているかの話を中心に。

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このアーティストの要点

  • STARGLOWはBMSG主催のオーディション『THE LAST PIECE』から2025年9月19日に誕生した、RUI・TAIKI・KANON・GOICHI・ADAMからなる5人組ダンス&ボーカルグループ。
  • 2025年9月にプレデビュー曲「Moonchaser」を配信リリースし、2026年1月21日にデビューシングル「Star Wish」を発売。
  • BE:FIRST、MAZZELに続くBMSG3組目のボーイズグループで、SKY-HIがCEOを務めるレーベル所属。
  • デビュー直後の1月31日・2月1日には横浜BUNTAIで初の単独イベント「STARGLOW DEBUT SHOWCASE」を開催予定。

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『THE LAST PIECE』という道のり

STARGLOWの物語は、オーディション『THE LAST PIECE』抜きには語れない。BE:FIRST、MAZZELに次ぐ3組目のボーイズグループを結成するための、10代限定のオーディションプロジェクトだった。10代限定という条件は、単なる若手発掘ではない。声変わりの途中、身体の未完成、感情表現の未熟——そのすべてを引き受けたうえで、それでも「完成」の一端を見せられる人間を選ぶ、という宣言に近い。

2025年6月にはTBS『THE TIME,』でも取り上げられ、番組の外側にまで話題が広がった。そして9月19日、最終審査でグループ名「STARGLOW」とメンバー5人が発表される。SKY-HIがRUIには「あなたが僕の宝物」、TAIKIには相棒といった言葉を贈った場面は、オーディションの結末というより、契約と信頼のセレモニーだった。

特筆すべきは、RUIだ。彼は2021年4月〜8月、13歳(中学1年)でSKY-HI主宰のオーディション『THE FIRST』にも出演している。二次審査で米津玄師「感電」を歌唱し、13歳とは思えないパフォーマンスで反響を呼びながらも、成長期による変声・体の不安定さが指摘され、最終審査で敗退。しかしSKY-HIから練習生としてスカウトを受け、BMSGトレイニー契約を結んでいた。この4年間の空白は、STARGLOWの精神的な重心にもなっている。若いが、待ってきた時間の長さが違う。

他のメンバー——TAIKI、KANON、GOICHI、ADAM——にもそれぞれに『THE LAST PIECE』内での物語がある。5人が並ぶと、「同じオーディションで勝ち残った同志」という以上に、キャラクターの噛み合わせの妙が見える。声質、体格、ラップと歌の得意分野、それぞれのピースが違うから、5人組という数字が数字以上に機能している。

グループ名に込められた設計思想

「STARGLOW」という名前には、プロデューサーのSKY-HIのもと「星のように輝きながら成長する」という想いが込められている。よくある星モチーフのようでいて、実は少し変わっている。輝く、ではなく「輝きながら成長する」。到達点ではなく、途中経過を肯定する設計思想だ。

この名前と、10代限定というオーディション条件は、きれいに符合する。10代のいまが完成形ではない、というのを大前提にしたうえで、今この瞬間の光を売っていく。矛盾しているようで、実はいちばん誠実なやり方だと思う。多くのボーイズグループが「デビュー時点でのピーク映像」をパッケージ化して売るのに対し、STARGLOWは「変化していく過程そのもの」を商品にしている。長期的にファンを離さない構造だ。

ちなみにデビュー曲のタイトルが「Star Wish」、プレデビュー曲が「Moonchaser」。星と月。夜空という同じフィールドの中で、対になる語彙が選ばれている。細かい話だが、こういう言葉の連続性を初動から意識しているグループは、後々のブランド設計で強い。

音楽性の核と変遷

結論から言うと、STARGLOWの音楽性の核は「洋楽的なプロダクションを、日本語のグループサウンドにねじ込む」ところにある。BMSG全体の方向性でもあるが、STARGLOWはその中でも特に「ダンサブルさ」と「ドラマ性」を両立させにいっているグループだ。

プレデビュー曲Moonchaser🛒楽天は、その方向性を最初にはっきり示した1曲だった。ダンサブルなアップチューンで、緻密なボーカルワークと大胆な展開が印象的な、ドラマティックな楽曲だ。Aメロの静かな入りから、サビでの一気の解放、そしてラップパートでのテンションの切り替え。90秒のTikTok動線に最適化された昨今の楽曲とは違い、フル尺で聴いてこそ意味がわかる構成になっている。これは意図的だろう。

デビューシングルStar Wish🛒楽天では、そこにさらに「合唱的な高揚感」が加わった。1人ずつのボーカルの粒立ちを保ちながら、5人がユニゾンになったときの塊としての厚みが出る。ライブ映像を見ると分かるが、この曲のサビはフォーメーションの中央にボーカルの重心が集まる作りになっていて、ダンスと音がひとつの絵になる瞬間がある。

特徴的なのは、ADAMとTAIKIの声質だ。ネット上では「ADAMの声がすぐわかる、一気に洋楽味が強くなる」「タイキとアダムの声がオシャレで耳が幸せ」といった反応が多く、GOICHIとTAIKIのラップの掛け合いへの言及もある。日本語のグループにありがちな「均質なきれいさ」ではなく、5つの声の癖がそのまま残っている。GOICHIとTAIKIのラップの掛け合いも、単なる技巧披露ではなく、曲の温度を上下させる装置として機能している。この「均さない」設計が、STARGLOWの音の見分けやすさを作っている。

聴きどころ3点

  • 5人の声質の癖を残す設計——ADAMの洋楽的な発音、TAIKIの陰影、RUIとKANONの安定感。ユニゾンでも埋没させず、聴き分けられる構造になっている。
  • 展開の大胆さ——AメロからサビまでのBPMの体感変化、ブレイクの入れ方が「ドラマ」を作りに来ている。フル尺で聴いて初めて全体像が見える曲が多い。
  • ダンスと音の重心の一致——ライブ映像で確認するとわかるが、ボーカルの盛り上がりとフォーメーションの中心が同期している。目と耳が同じ場所を追える。

代表作・ディスコグラフィの読みどころ

結論から言えば、いまSTARGLOWを追うなら「Moonchaser」と「Star Wish」の2曲、そしてデビューシングルに同時収録された新録曲群を並べて聴くのが最短ルートだ。まだ音源のカタログは薄い。だからこそ、1曲1曲の役割が見えやすい時期でもある。

Moonchaserは、名刺代わりの1曲であると同時に「オーディションの最終審査曲」という文脈を背負った特別な位置にある。『THE LAST PIECE』の最終審査の課題曲として披露された一曲であり、まだどんなグループになるかもわからなかったなかで、その方向性を強く感じさせた楽曲だった。プレデビュー配信ながらバイラルチャートに入り、ファン以外の耳にも届いた。この「初動でここまで届いた」という事実は、後々の記録として重い。

Star Wish🛒楽天は、正式なデビューシングル。タイトル曲「Star Wish」と11月10日に先行配信された「PIECES -STARGLOW Ver.-」のほか、新録曲2曲を含む全4曲を収録。全6形態でのリリースとなった。「PIECES」はもともと『THE LAST PIECE』の中で歌われていた曲のSTARGLOW版で、オーディションの記憶をそのままグループの資産に転換する構成になっている。デビュー盤に「原点」を刻む——この意思決定は、初期作の作り方としてかなり戦略的だ。

初回盤Aには映像コンテンツとして「Star Wish -Music Video-」と「Star Wish -Behind The Scenes-」、初回盤Bには撮り下ろしが付く6形態展開。CDというフォーマットが縮小する時代に、あえて多形態でパッケージを組む選択は、フィジカルを買うファンの熱量を初動から測るための試金石でもある。ここは今後のリリースでも継続されるかもしれない。

カルチャー的な文脈——BMSGという場

STARGLOWを語るとき、BMSGというレーベルの文脈を外すわけにはいかない。SKY-HIがCEOを務めるこのマネジメント/レーベルは、アーティスト・ファースト、育成の質、透明性、といった価値観を掲げて、日本のボーイズグループ市場の作法を書き換えてきた。BE:FIRSTがそのプロトタイプ、MAZZELが第2弾、そしてSTARGLOWは何なのか。

いま見えている範囲で言うと、STARGLOWは「若さと完成度の両立」を検証するプロジェクトだ。10代限定という縛りは、これまでのBMSGにはなかった制約。ここで質を落とさずにグループを立ち上げられれば、レーベルとしての育成システムがさらに強度を増す。逆に言えば、STARGLOWの1〜2年目の成果は、BMSGというレーベルの次の5年を占う指標にもなっている。

ファンダム側の温度もおもしろい。BE:FIRSTやMAZZELのファンが、必ずしも「乗り換え」ではなく「並行して応援する」形でSTARGLOWを見ているケースが多い。これはBMSGがレーベル単位でファンを抱えている強みだ。新グループが出るたびにゼロから集客するのではなく、レーベルの信用を土台にしてスタートできる。数字を語らずとも、これは相当に有利な条件だ。

もう一点、同時代の日本のボーイズグループシーンにおけるSTARGLOWの位置も見ておきたい。K-POP的な洗練を取り込んだグループはすでに複数存在するが、そのなかでSTARGLOWは「日本語の子音の立ち方」を軽視しない設計に見える。洋楽ライクな上物と、日本語の質感。この両立を10代のメンバーでやろうとしているところに、他との差がある。

いまチャートで起きていること

結論から言うと、STARGLOWは「デビュー週の瞬発力」ではなく「その後の粘り」を見るべきフェーズに入りつつある。デビューシングル『Star Wish』は2026年1月にリリースされ、オリコン週間シングルランキング(2月2日付)にランクインしている。初動としては十分な結果だ。ただ、新人グループのデビュー週は熱量の頂点になりやすい。本当の評価は3ヶ月後、6ヶ月後の再浮上や、次のシングルの動きで決まる。

プレデビュー曲「Moonchaser」がバイラルチャートに入り、新人らしからぬ高いポテンシャルを示したことで、ライトリスナー層まで届く回路はすでに開いている。あとは、シングルとシングルの間の「無風期間」にどれだけリスナーを離さないか。ライブイベント、SNS運用、映像コンテンツ——BMSGはこの隙間を埋める運用が上手いレーベルなので、心配は少ない。

チャートの数字は、その週のスナップショットに過ぎない。ファンが日々刻んでいる関係性のほうが、長い目では効く。この当たり前を、STARGLOWは初動から意識できているように見える。

これから聴くならどこから

結論から書く。まずは「Moonchaser」を1回、フル尺で聴いてほしい。プレデビュー曲だが、グループの音楽的な方向性がいちばんストレートに出ている。90秒ダイジェストではなく、Aメロからラストサビまで通して聴くと、5人がどんな設計思想で曲を組み立てているかが見える。

次に「Star Wish」。デビュー曲としての晴れやかさと、Moonchaserよりも「合唱としての厚み」を意識した音作りの違いが感じられる。この2曲を並べると、STARGLOWの振れ幅がざっくり掴める。

そのうえで、『THE LAST PIECE』の最終審査映像や、「PIECES -STARGLOW Ver.-」まで手を伸ばすと、彼らがどんな時間を経てここに立っているのかの背景がついてくる。楽曲だけで完結せず、オーディションの記憶と地続きで楽しめるのが、いまのSTARGLOWの特権的な聴き方だ。

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  • Moonchaser — 音楽的DNAが最も鮮明
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  • PIECES -STARGLOW Ver.- — オーディションの記憶を継承
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入門動線

  • まずこの1曲:「Moonchaser」——プレデビュー曲。グループの音楽的DNAが最も鮮明に出ている。
  • 次にこの1枚:デビューシングル『Star Wish』——タイトル曲と「PIECES -STARGLOW Ver.-」、新録2曲を含む4曲入り。ここまで聴けばグループの現在地はつかめる。
  • 深めるならこの1本:『THE LAST PIECE』最終審査の映像——楽曲だけでは埋まらない、5人がここに至るまでの物語を補完してくれる。

これからのSTARGLOW

2026年1月31日・2月1日には横浜BUNTAIで初の単独イベント「STARGLOW DEBUT SHOWCASE(仮)」の開催が予定されている。デビューシングル発売直後にワンマン級のショーケースを組めるのは、BMSGの体力あってこそだが、それを埋めるだけの熱量がすでにファン側に溜まっているという証拠でもある。

個人的に注目しているのは、この先1年で5人それぞれの個別露出がどう組まれていくか、という点。RUIはFODオリジナルドラマ『ゲート・オン・ザ・ホライズン〜GOTH〜』で主演を務めた実績がある。他のメンバーも、それぞれの得意分野で単独の仕事が入ってくると、グループの重心がどう動くか。ソロ活動とグループ活動のバランスをどう設計するかは、BMSGが得意としてきた領域でもある。ここは楽しみに見ていきたい。

STARGLOWは、まだデビューして数週間のグループだ。書ける事実には限りがある。だからこそ、いま追い始めることの意味は大きい。5年後、10年後に振り返ったとき「あのとき最初から見ていた」と言える体験は、そう何度もない。星は、輝く前の時間にこそ、いちばん見どころがある。

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