TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2024年3月17日放送)

TOKIO HOT 100 2024-03-17 放送回ランキング ランキング

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2024年3月17日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2024年3月17日放送回)。

この週の音楽シーン

2024年3月17日放送の「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのは、ARIANA GRANDEとMARIAH CAREYが名を連ねた「YES, AND?」だった。この曲はアリアナが自身のアルバム「eternal sunshine」を携えて新たなフェーズへと踏み出したタイミングでリリースされたナンバーで、90年代から2000年代にかけてポップスとR&Bのシーンを牽引してきたマライア・キャリーがリミックスに参加したことで、世代を超えたコラボレーションとして大きな話題を呼んだ楽曲でもある。ハウス由来のビートを基調にした軽やかなトラックは、ヴォーグやボールルームカルチャーの美学を想起させる作りになっており、アリアナのしなやかな歌声とマライアの唯一無二のウィスパーボイスやホイッスルレジスターが重なり合うことで、単なるヒットソングを超えたポップミュージック史の交差点のような響きを生み出していた。マライア・キャリーという名前がクレジットに並ぶこと自体が、アリアナというアーティストがいかにポップの伝統と地続きの存在であるかを示すステートメントでもあり、この一曲を通じて2020年代のポップシーンと90年代のディーヴァ文化が握手を交わしたような感覚を、当時多くのリスナーが共有したのではないだろうか。

このウィークのTOP10を見渡すと、女性アーティストたちの存在感が際立っているのも印象的だ。DUA LIPAの「TRAINING SEASON」はダンスフロア仕込みのシンセポップで新章の幕開けを告げ、BEYONCEの「TEXAS HOLD ‘EM」はカントリーというフィールドに大胆に踏み込んだ意欲作として、ジャンルの境界を揺さぶる存在感を放っていた。SELENA GOMEZの「LOVE ON」やSZAの「SATURN」もそれぞれのアーティストらしい個性を貫いた楽曲であり、女性シンガーたちが多様な音楽性でチャートを賑わせていた時期であったことがうかがえる。PHARRELL WILLIAMSとMILEY CYRUSによる「DOCTOR (WORK IT OUT)」のようなヴェテランとポップスターの共演も、ジャンルやキャリアの垣根を越えたコラボレーションが一つの潮流になっていたことを物語っている。

邦楽勢では宇多田ヒカルの「何色でもない花」がランクインしており、国内外のポップミュージックが同じテーブルに並ぶTOKIO HOT 100らしい構成になっていた。宇多田ヒカルというアーティストが持つ独特の内省的な世界観は、海外勢のきらびやかなポップサウンドとはまた違った質感でリスナーの耳を捉えていたはずだ。またLE SSERAFIMの「EASY」やJACOB COLLIERがAESPAとCHRIS MARTINを迎えた「OVER YOU」など、K-POPと欧米ポップスが自然に交差する楽曲がランクインしていたことも、この時期の音楽シーンがいかにボーダーレスであったかを象徴している。ジャンルも国境も世代も軽やかに越境しながら支持を集める楽曲たちが並ぶこの週のチャートは、2024年という時代のポップミュージックの豊かさと多様性をコンパクトに映し出すスナップショットだったと言えるだろう。

改めて1位の「YES, AND?」に耳を傾けると、アリアナ・グランデという現在進行形のポップスターと、マライア・キャリーというレジェンドの声が同じ楽曲の中で溶け合う瞬間には、ポップミュージックが世代を超えて受け継がれ、更新され続けていくダイナミズムそのものが刻まれているように感じられる。あの週のトップに立ったこの曲を振り返ることは、2024年前半のポップシーンがどこへ向かおうとしていたのかを考える上でも、豊かな手がかりを与えてくれるはずだ。

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2024年3月17日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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