TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2023年7月9日放送)

TOKIO HOT 100 2023-07-09 放送回ランキング ランキング

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2023年7月9日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2023年7月9日放送回)。

この週の音楽シーン

2023年7月9日放送の「TOKIO HOT 100」で首位に立ったのは、PinkPantheressの「Angel」だった。英国発のベッドルーム・ポップの申し子として登場した彼女は、UKガラージやドラムンベースといった90年代後半から2000年代初頭のダンスミュージックの記憶を、TikTok世代の感覚で軽やかに再構築してきたアーティストだ。「Angel」もまた、疾走感のあるビートの上に儚げな声を乗せる作風で、短い尺の中に切なさと高揚感を同居させる手腕は、この時期のポップシーンの一つの潮流を象徴していたと言えるだろう。2020年代前半は、ストリーミングとショート動画プラットフォームが楽曲の聴かれ方そのものを変えた時代であり、PinkPantheressの存在はその変化を体現する象徴的な存在として語られていた。

TOP10全体を見渡すと、この週は国内外の多様な音楽性が並んでいたことがわかる。2位には佐藤千亜妃と幾田りらによる「線香花火」がランクインしており、日本の夏の情景を丁寧に描いた楽曲が上位に食い込んでいる点は、季節感を大切にするシティポップ以降の日本語ポップスの流れを感じさせる。幾田りらはYOASOBIのボーカルとしても知られ、この時期は自身の音楽性を広げるコラボレーションに積極的だった。3位のBeckとPhoenixによる「Odyssey」は、ベテランとフレンチ・ポップの旗手が手を組んだ楽曲で、ジャンルを越えた化学反応が話題を呼んでいたことがうかがえる。

4位にはDua Lipaの「Dance The Night」が入っている。この楽曲は映画「バービー」のサウンドトラックの一部として制作され、80年代ディスコサウンドへのオマージュを感じさせる作りが特徴的だった。同年はバービー関連の音楽がポップシーンを大きく賑わせた年でもあり、映画とヒットチャートが密接に結びつく現象が改めて注目された時期でもある。5位のThe Weeknd、Playboi Carti、Madonnaによる「Popular」も同様に、HBOドラマ「The Idol」関連の楽曲として話題になっており、映像作品とヒット曲の関係性がこの週のチャートには色濃く反映されていた。

国内勢では6位にIMASEの「Nagisa」が入っている。彼の楽曲はエレクトロニックな質感を持ちながらも親しみやすいメロディーが特徴で、海外リスナーからの支持も集めていた時期であり、日本のポップスがグローバルな文脈で語られる流れを象徴する存在だった。8位のMrs. GREEN APPLEの「Magic」は、バンドとしての勢いを示す一曲で、ドラマ主題歌としても広く親しまれていた。9位の森大翔による「たいしたもんだよ」は、独自の存在感を放つ楽曲としてリスナーの記憶に残った一曲だろう。

10位には、Jon Batiste、J.I.D、NewJeans、Cat Burns、Camiloという豪華な顔ぶれによる「Be Who You Are (Real Magic)」がランクインしている。ディズニー映画関連のプロジェクトとして制作されたこの楽曲は、世代もジャンルも異なるアーティストたちが一堂に会する構成そのものが、当時のポップミュージックが持つボーダレスな性格を象徴していた。この週のTOP10全体を振り返ると、映画やドラマといった映像作品との連動、TikTokを起点にしたヒットの生まれ方、そして日本語ポップスと海外ポップスが自然に並ぶチャートの姿は、まさに2023年という時代の音楽の聴かれ方を映し出す貴重な記録だったと言えるだろう。

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2023年7月9日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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