TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2023年5月21日放送)

TOKIO HOT 100 2023-05-21 放送回ランキング ランキング

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2023年5月21日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2023年5月21日放送回)。

この週の音楽シーン

2023年5月21日放送の「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのは、IRIの「SEASON」でした。シンガーでありトラックメイカーとしての顔も持つIRIは、ヒップホップやR&Bのビート感覚を軸に、都会的で抜けの良いサウンドを紡いできたアーティストです。「SEASON」というタイトルが示すように、季節の移り変わりや心の揺らぎを丁寧に掬い取るような歌声が印象的で、初夏の匂いを感じさせる5月というタイミングにもよく馴染む一曲だったのではないでしょうか。派手な高揚感で押し切るのではなく、グルーヴと余白を大切にしながら聴き手の日常にそっと寄り添うような佇まいは、IRIというアーティストの持つ美意識をよく表していたように思います。

この週のTOP10を眺めると、国内と海外のポップミュージックが自然に肩を並べていた点が非常に印象的です。2位にはBE:FIRSTの「SMILE AGAIN」がランクインしており、当時のBE:FIRSTはデビュー以来のダンスパフォーマンス力とボーカルの表現力を武器に、Jポップの新しいボーイズグループ像を提示し続けていました。一方で3位には、ジャズ/ファンクの鬼才サンダーキャットとサイケデリックロックの旗手テイム・インパラという、ジャンルの境界を軽々と越えるコラボレーション曲「NO MORE LIES」が入っており、洋楽シーンの実験性と洗練が同時に感じられるラインナップになっています。

4位のYOASOBI「アイドル」は、この時期のアニメ関連ヒットとしても大きな存在感を放っていた楽曲で、疾走感のあるメロディーと物語性のある構成が、国内リスナーだけでなく海外のリスナーにも広く届いていた時期でした。5位のLE SSERAFIMは、ナイル・ロジャースというディスコ/ファンクの生きる伝説をフィーチャーしたことでも話題となり、K-POPの新世代グループが欧米の音楽的レガシーと接続していく動きの象徴的な一曲だったと言えるでしょう。

また6位のBREIMEN、9位のSPITZという編成も見逃せません。BREIMENは国内バンドシーンの中でも独自のファンク/ソウル解釈を持つグループとして注目されており、対する9位のSPITZは、長年にわたり日本のポップスシーンを支え続けてきたベテランバンドとして、新旧の感性が同じチャートの中で共存している様子がうかがえます。7位のJVKEの楽曲を藤井風がリミックスしたバージョンがランクインしていたのも興味深いポイントで、国内アーティストが海外ヒットに参加していくという、当時加速していたグローバルな相互交流を感じさせます。8位のポスト・マローンは、ヒップホップとポップスの垣根を溶かし続けてきたアーティストとして安定した支持を保っていました。10位のOfficial髭男dismは、バンドサウンドの王道的な強度でチャートに存在感を示しています。

こうして振り返ると、この週のTOP10は国内バンド、Jポップ、K-POP、洋楽ロック、ヒップホップ、ジャズ/ファンクといった多様なジャンルが自然に混ざり合い、リスナーの耳が国境やジャンルを軽々と越えていた時代の空気をよく映し出しています。その中心に、静かな存在感でIRIの「SEASON」が置かれていたことは、当時のシーンが持っていた成熟した多様性を象徴する出来事だったのではないでしょうか。

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2023年5月21日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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