TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2020年3月22日放送)

TOKIO HOT 100 2020-03-22 放送回ランキング ランキング

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2020年3月22日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2020年3月22日放送回)。

この週の音楽シーン

2020年3月22日という放送日を思い出すと、まず胸に浮かぶのは、世界中がまだ見えないウイルスへの不安に覆われ始めていた、あの独特の空気感だ。日本でも外出への意識が変わり始め、音楽の聴かれ方そのものが静かに変化していく入口に立っていた時期である。そんな中でTOKIO HOT 100の頂点に立ったのが、LADY GAGAの「STUPID LOVE」だった。これは彼女にとって久々のアルバム『Chromatica』に向けた先行シングルであり、90年代後半から2000年代初頭のユーロダンスやディスコを思わせる、突き抜けるように明るいシンセと四つ打ちのビートが特徴的な楽曲だった。深刻な現実とは対照的なほどポジティブでフロア志向のサウンドは、当時のリスナーにとって一種の解放区のように響いたのではないか。ガガ自身も長らくシリアスな作家性を追求してきた時期を経て、ここで再びダンスミュージックの原点に立ち返った印象があり、その振れ幅の大きさこそが彼女のキャリアの面白さを物語っている。

TOP10全体を眺めると、この週は国内アーティストと海外アーティストがバランスよく並んでいるのが印象的だ。竹内アンナの「I MY ME MYSELF」は、シティポップ的な質感とオルタナティブR&Bのエッセンスを併せ持つ、当時ならではの「ボーダーレスな邦楽」を象徴する存在だったと言える。東京スカパラダイスオーケストラがaikoをフィーチャリングした「GOOD MORNING~ブルー・デイジー」も、ジャンルを軽やかに越境するスカパラらしいコラボレーションで、聴く者を明るい気分にさせる一曲だった。桑田佳祐の「SMILE~晴れ渡る空のように~」がランクインしていたことも見逃せない。まさに社会全体が閉塞感を抱えていた時期に、希望を歌うタイトルの楽曲が支持されていたという事実は、当時のリスナーの心情を象徴しているようにも思える。

海外勢に目を向けると、SZAとJustin Timberlakeの「THE OTHER SIDE」は、アニメーション映画『トロールズ ワールドツアー』のサウンドトラックとして制作された楽曲であり、二人のボーカルの質感の違いが絶妙に噛み合っていた。Conan Grayの「MANIAC」は、Z世代のシンガーソングライターが台頭してくる時代の潮流を体現するようなナンバーで、ベッドルームポップ的な親密さとポップの求心力を兼ね備えていた。Justin Bieberの「INTENTIONS」やHAIMの「THE STEPS」も、それぞれのアーティストが持つポップ職人性、あるいはロックバンドとしての骨太さを感じさせる楽曲で、TOP10全体のバランスに寄与していた。CHELMICOの「TERMINAL着、即DANCE」やRUDE-αの「TOKYO CIRCUS」といった国内のヒップホップ/クラブミュージック的な感性を持つ楽曲がランクインしていたことも、当時の東京のシーンの多様さを物語っている。

振り返ってみると、この週のチャートは、世界的な不安の中でも音楽が持つ「気分を上げる力」「日常を彩る力」が求められていた時期の空気を色濃く反映していたように思える。LADY GAGAの華やかなダンスチューンを頂点に、国内外の様々なジャンルの楽曲が並ぶこの週のTOP10は、まさにその年の春という、誰もが先の見えない状況に置かれながらも、音楽を通じて前を向こうとしていた時代の記録として、今聴き直しても新鮮な発見がある。

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2020年3月22日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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