TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(1989年11月5日放送)

TOKIO HOT 100 1989-11-05 放送回ランキング ランキング

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1989年11月5日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(1989年11月5日放送回)。

この週の音楽シーン

1989年11月5日放送の「TOKIO HOT 100」を振り返ると、1位に輝いていたのはジャネット・ジャクソンの「MISS YOU MUCH」でした。この曲はアルバム「Rhythm Nation 1814」からのシングートで、ジミー・ジャムとテリー・ルイスによる硬質でメカニカルなビートに、ジャネットのしなやかなボーカルが乗る一曲です。80年代後半のブラックミュージックは、単なるダンスチューンにとどまらず、社会的なメッセージ性やコンセプチュアルな作品構成を強めていった時期で、ジャネットはまさにその象徴的存在でした。兄マイケルとはまた違ったアプローチで、女性としての自立や強さを打ち出したこの時期の彼女の楽曲群は、90年代以降のR&Bやポップスの方向性にも大きな影響を与えたと言えるでしょう。

この週のTOP10全体を眺めてみると、非常に多様な音楽性が同居していたことがわかります。2位のティアーズ・フォー・フィアーズ「SOWING THE SEEDS OF LOVE」は、ビートルズ的なサイケデリアを80年代的なプロダクションで再構築したような楽曲で、英国ロックの奥深さを感じさせます。3位のビリー・ジョエルの「WE DIDN’T START THE FIRE」は、戦後から80年代までの出来事を固有名詞の羅列で駆け抜ける異色作で、時代そのものを歌詞に封じ込めた野心作として今も語り継がれています。

一方でハードロック・シーンからは4位にモトリー・クルーの「DR. FEELGOOD」がランクイン。グラムメタルが商業的な絶頂期を迎えていた時代で、ロサンゼルスのバンドシーンの熱量がそのままチャートに反映されていたことがうかがえます。7位のポコのようなカントリーロックの流れを汲むバンドの存在も、当時のFMラジオが持っていた守備範囲の広さを物語っています。

8位のロクセット「LISTEN TO YOUR HEART」、9位のローリング・ストーンズ「MIXED EMOTION」も見逃せません。ロクセットは北欧スウェーデン発のポップユニットとして、この時期からアメリカのチャートでも存在感を強めていきますし、ストーンズは「Steel Wheels」で堂々のカムバックを果たし、ベテランバンドの底力を示していました。そして10位にはトレイシー・チャップマンの「CROSSROAD」。フォーク的な骨太さとメッセージ性を持つ彼女の楽曲は、80年代後半という時代の中で、また違った角度からのシンガーソングライター像を提示していたように思います。

こうして並べてみると、この週のTOP10はダンスポップ、UKロック、アメリカンハードロック、カントリー、フォークと、ジャンルの垣根を越えた選曲になっていたことがわかります。J-WAVEという都市型FM局が提示した「TOKIO HOT 100」というフォーマットは、単一ジャンルに偏らない、当時の洋楽シーンの豊かさそのものを切り取っていたと言えるでしょう。ジャネット・ジャクソンの1位という結果は、その多様性の中でもダンスミュージックが持つポップとしての強さ、そして完成度の高さを改めて証明するものだったのではないでしょうか。

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1989年11月5日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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