TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(1990年10月21日放送)

TOKIO HOT 100 1990-10-21 放送回ランキング ランキング

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1990年10月21日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(1990年10月21日放送回)。

この週の音楽シーン

1990年10月21日放送分の「TOKIO HOT 100」を振り返ると、1位に輝いていたのはダリル・ホール&ジョン・オーツの「SO CLOSE」だった。80年代を通じて数々のヒットを積み重ねてきたこの黄金のデュオが、90年代の入り口でもチャート上位に姿を見せていたという事実は、当時のポップスシーンがまだ80年代的な洗練されたサウンドプロダクションと地続きだったことを物語っている。シンセサイザーとブルーアイド・ソウルの歌唱が織り合わされたサウンドは、時代の切り替わりの中でも一つの安定感を持って支持されていたのだろう。

この週のTOP10全体を眺めると、90年代型R&B・ポップスの気配がじわりと広がっているのも印象的だ。3位にはジャネット・ジャクソンの「BLACK CAT」、5位にはホイットニー・ヒューストンの「I’M YOUR BABY TONIGHT」、6位にはペブルスの「GIVING YOU THE BENEFIT」が並び、女性シンガーたちが力強いグルーヴとエッジの効いたサウンドで存在感を放っていた時期であることが伝わってくる。特にジャネットの「BLACK CAT」はロック的なギターリフを取り入れた異色作で、当時のダンスミュージックの枠を軽々と越えていく挑戦的な一曲として記憶されている。

4位には、この年にデビューを果たしたばかりのマライア・キャリーの「LOVE TAKES TIME」がランクインしている。デビューアルバムからのシングルが次々とヒットしていた時期であり、これから10年、20年と続く長いキャリアの最初の輝きがこの週のチャートにもしっかりと刻まれている。バラードでありながら伸びやかな歌唱力を存分に聴かせる楽曲で、後年のディーバ像の原型がすでにここにあったことを感じさせる。

一方、10位に控えるジョージ・マイケルの「PRAYING FOR TIME」は、それまでのポップスターとしての華やかなイメージから一歩踏み出し、社会的なテーマを内省的に歌う作風へと変化していった時期の楽曲だ。アルバム「Listen Without Prejudice Vol. 1」を象徴する一曲であり、80年代的なアイコンから90年代のアーティストへと自身を再定義していく過程が垂直に刻まれている。

また、2位にはノルウェー出身のシルジェ、7位には北欧発のディーノがランクインしており、当時のTOKIO HOT 100が北米のメインストリームだけでなく、ヨーロッパのアーティストにも目を配ったセレクションをしていたことが分かる。8位のパティ・オースティンや9位のキャロン・ウィーラーもまた、ソウルフルな歌唱に裏打ちされた楽曲で存在感を示しており、単純なムーブメントの一色に染まらない、多様なポップミュージックの層の厚さがこの週のチャートには表れている。

1990年秋というタイミングは、80年代のサウンドの残り香と、90年代に本格化していくR&Bやニュージャックスウィングの気配が交差する過渡期だった。このTOP10を聴き返すと、時代の折り目にあった音楽の多様さと豊かさを、あらためて実感することができる。

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1990年10月21日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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