TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2007年4月8日放送)

TOKIO HOT 100 2007-04-08 放送回ランキング ランキング

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2007年4月8日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2007年4月8日放送回)。

この週の音楽シーン

2007年4月、桜が散り始める頃の東京の空気をそのままパッケージしたような一週間だった。J-WAVE「TOKIO HOT 100」のこの回のトップ10を眺めると、洋楽のメインストリームR&Bと邦楽のポップス、さらにロックやハウス寄りのソウルまでが違和感なく同じテーブルに並んでいて、当時のクロスオーバー感覚の豊かさを思い出させてくれる。

1位に立ったのは、アメリカのシンガーソングライター、Ne-Yoの「BECAUSE OF YOU」。彼はこの数年前からリアーナやビヨンセらへの楽曲提供で「書ける歌手」として評価を高めていたが、自身の作品でもその強みは存分に発揮されていた。「BECAUSE OF YOU」は、当時主流だったビートの硬質さと、メロディの伸びやかさを両立させたバラード寄りのR&Bで、声を張り上げずに感情の温度を上げていく歌い回しが印象的だ。派手なアレンジに頼らず、言葉の置き方とグルーヴの間で聴かせる作りは、2000年代後半のブラックミュージックが「歌」の側に大きく舵を切っていったことを象徴していたように思う。

2位のm-flo loves Crystal Kay「LOVE DON’T CRY」も、この時代らしい一曲だ。m-floは「loves」形式のフィーチャリングでジャンルの垣根を軽やかに越え続けてきたユニットで、Crystal Kayの伸びやかな歌声との組み合わせは、日本語ポップスの中にヒップホップ/R&Bのビート感覚を自然に溶け込ませていた。3位のangela aki「サクラ色」、4位のYUI「CHE.R.RY」は、季節の変わり目に寄り添うJ-POPとして対照的な個性を放つ。angela akiのピアノ弾き語りに根ざした歌唱と、YUIのギター一本から広がるバンドサウンドは、どちらも「歌う人自身の言葉」を前面に出すスタイルで、シンガーソングライター的な作家性がチャートの上位に食い込んでいた時期でもあった。

5位のBONNIE PINKや8位のレミオロメンも同じ文脈で語れる。国内の音楽シーンでは、バンドやシンガーソングライターが自分の言葉で日常や心情を綴る楽曲が根強い支持を集めていた。一方で6位のMr.Children「彩り」は、バンドとしての成熟したアンサンブルとポップスとしての普遍性を兼ね備えた一曲として、世代を超えて聴かれる強度を持っていた。

洋楽勢に目を移すと、7位のThe Fratellis「FLATHEAD」は、当時のガレージロック/ポストパンクリバイバルの流れを汲む一曲で、性急なビートとキャッチーなコーラスが印象的だった。9位のAvril Lavigne「GIRLFRIEND」は、彼女らしい反抗的なポップパンクのエッジと大衆性を兼ね備えたシングルで、世界的にも大きな話題を呼んでいた楽曲だ。そして10位にはイギリスのBen Westbeech「GET CLOSER」がランクイン。ハウスやソウルの感触を持つこの手のトラックがチャート上位に顔を出すあたりに、TOKIO HOT 100というチャートの選曲眼の広さがうかがえる。

ジャンルも国籍も異なる10曲が同じ週に並ぶこの光景は、2007年という時代がまだ「洋楽」「邦楽」という区分にとらわれず、良い曲を並列に聴くリスナー像を前提にしていたことを物語っている。Ne-Yoの静かな熱量を持つバラードが頂点に立ったこの週は、歌そのものの強度が国境を越えて評価されていた、そんな時代の空気を今も鮮やかに伝えてくれる。

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2007年4月8日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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