TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2007年6月10日放送)

TOKIO HOT 100 2007-06-10 放送回ランキング ランキング

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2007年6月10日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2007年6月10日放送回)。

この週の音楽シーン

2007年6月10日のTOKIO HOT 100を眺め返すと、まず目に飛び込んでくるのは1位に輝いたMAROON 5の「MAKES ME WONDER」だ。バンドとしての第2作『イット・ウォント・ビー・ソウン』を象徴するこの曲は、デビュー作で聴かせたメロウなソウル/ファンク寄りのポップ・ロックから一歩踏み出し、よりダンサブルでエッジの効いたグルーヴを前面に押し出していた。アダム・リヴァインの少し尖った歌唱と、ファンクのカッティングを取り入れたギター、そしてタイトに絞られたリズム隊が絡み合うサウンドは、当時のUSロック/ポップ・シーンにおいて、ロックバンドがいかにダンスフロアやクラブ的な感覚を取り込んでいくかという流れを象徴していたように思う。ラジオのヘヴィーローテーションはもちろん、クラブやカフェのBGMとしても違和感なく機能する懐の深さが、この曲を1位に押し上げた大きな理由だろう。

このTOP10全体を俯瞰すると、2007年という年がいかに多層的な音楽シーンだったかがよくわかる。2位のLINKIN PARKによる「WHAT I’VE DONE」は、ラウドロックとメロディックなコーラスワークを融合させたバンドの新境地であり、映画『トランスフォーマー』とのタイアップも記憶に新しい。ヘヴィーな質感を保ちながらもマスに開かれたサウンドは、2000年代後半のロックが辿ったひとつの成熟の形を示している。一方で5位にはRIHANNA feat. JAY-Zの「UMBRELLA」がランクイン。この曲はこの年最大級のヒットとなり、シンプルながら耳に残るコーラスと、当時のR&B/ヒップホップが持っていたポップネスの強さを世界に知らしめた楽曲だ。7位のAMERIE、8位のNE-YOと合わせて見ると、この時期のR&Bシーンがいかに層の厚いものだったかが伝わってくる。

邦楽勢も存在感を放っている。3位のくるり「JUBILEE」は、バンドとしての実験精神とポップネスを両立させた楽曲であり、日本のロックバンドが海外のトレンドと呼応しながらも独自の質感を保っていたことを示す好例だ。6位のaiko「シアワセ」は、彼女ならではの日常に寄り添う歌詞世界と、複雑ながら口ずさみやすいメロディラインが健在で、邦楽ポップスにおける安定した人気を物語っている。そして10位の桑田佳祐「明日晴れるかな」は、サザンオールスターズのフロントマンとしてだけでなくソロアーティストとしても幅広い世代に届く楽曲を作り続けていたことを思い出させる存在感を持っていた。

さらに9位のJUSTICEによる「D.A.N.C.E」は、当時勃興していたフレンチ・エレクトロ/ニューレイヴのムーヴメントを象徴する1曲で、ロックともダンスミュージックともつかないハイブリッドな質感が新しい世代のクラブカルチャーを牽引していたことがうかがえる。4位のAXE RIVERBOYによる「ROUNDABOUT」も含め、このTOP10はロック、R&B、エレクトロ、邦楽ポップスといった複数のジャンルが等しく共存し、互いに刺激し合っていた時代の空気を鮮やかに切り取っている。ジャンルの垣根が徐々に溶け始めていた2007年という時代性を、このチャートは静かに、しかし雄弁に物語っているのだ。

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2007年6月10日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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