TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2010年12月5日放送)

TOKIO HOT 100 2010-12-05 放送回ランキング ランキング

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2010年12月5日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2010年12月5日放送回)。

この週の音楽シーン

2010年12月5日放送の「TOKIO HOT 100」を振り返ると、1位に輝いていたのは宇多田ヒカルの「GOODBYE HAPPINESS」だった。当時の宇多田ヒカルは、その少し前に「人間活動」への専念を表明し、いわゆる活動休止を控えていた時期にあたる。そんな中で放たれたこの楽曲は、タイトルの持つ言葉の重みも相まって、多くのリスナーにとって特別な意味を帯びて響いていたはずだ。派手な高揚感というより、静かに芯を通すようなミディアムテンポの佇まいは、彼女がその時々に見せてきた表現の幅の広さを改めて感じさせるものだった。師走の始まり、街がクリスマスムードへと切り替わっていくタイミングでこの曲が1位に座っていたことも、当時の空気感を思い出す手がかりになる。

TOP10全体を眺めると、この週は洋楽・邦楽が拮抗しながら並んでいたのが印象的だ。2位には木村カエラの「A WINTER FAIRY IS MELTING A SNOWMAN」がランクインしており、冬らしいタイトルの楽曲が上位に食い込んでいたのもこの時期らしい。彼女は2000年代半ばからロック色のあるポップスで独自のポジションを築いており、この曲でもその個性は健在だった。また8位には大橋トリオの「HONEY」が入っており、シティポップ的な洗練とジャジーな質感を併せ持つ彼のサウンドは、当時のオルタナティブなJ-POPリスナーから支持を集めていたアーティストの一人だったことを思い出させる。

洋楽勢にも目を向けると、3位のテイラー・スウィフトによる「MINE」は、カントリーからポップへと軸足を広げていく過程にあった彼女らしい一曲で、瑞々しいソングライティングが光っていた。4位のジャミロクワイ「WHITE KNUCKLE RIDE」は、90年代からアシッドジャズ/ファンクの旗手として活動してきたバンドが、なお現役感のあるグルーヴを提示していたことを示している。5位のブラック・アイド・ピーズ「THE TIME(DIRTY BIT)」は、当時大ヒットしていた「I Gotta Feeling」に続く路線で、EDM的な高揚感をポップスに取り込んでいく流れの中にあった曲だ。6位のリアーナ「ONLY GIRL(IN THE WORLD)」も、ダンスフロア仕様のサウンドプロダクションが際立ち、2010年前後のポップスがクラブミュージックの影響を強めていたことを物語っている。

7位にチャリスの「HAPPY XMAS(WAR IS OVER)」がランクインしていた点も見逃せない。ジョン・レノン&オノ・ヨーコの反戦歌としても知られるスタンダードナンバーを、当時若手として注目されていた歌手がカバーしていたことは、12月という時期ならではの選曲であり、チャートにホリデーシーズンの空気を運び込んでいた。9位のピンク「RAISE YOUR GLASS」、10位のマイ・ケミカル・ロマンス「NA NA NA」も含め、このTOP10はロック、ポップ、ダンスミュージックが入り混じる多様性を見せており、ジャンルの垣根が緩やかに溶け合っていた当時のラジオチャートの空気を今に伝えてくれる。宇多田ヒカルの1位という結果は、そうした多彩な洋楽・邦楽の競演の中で、静かな強度を持つ楽曲がしっかりと支持された証でもあった。

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2010年12月5日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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