TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2016年5月15日放送)

TOKIO HOT 100 2016-05-15 放送回ランキング ランキング

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2016年5月15日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2016年5月15日放送回)。

この週の音楽シーン

2016年5月15日のTOKIO HOT 100で1位に輝いたのは、SPITZの「みなと」だった。デビューから四半世紀以上を経てなお新曲でチャートの頂点に立てるという事実そのものが、この年のJ-POPシーンにおけるSPITZというバンドの特異な存在感を物語っている。草野マサムネの声質は年月を重ねても瑞々しさを失わず、湿り気を帯びたメロディと平易な言葉選びのなかに、聴き手それぞれの記憶を呼び起こす余白がある。派手なエレクトロサウンドやEDM的高揚感が主流になりつつあった時期に、あえてバンドサウンドの手触りを大切にした一曲が支持されたことは、当時のリスナーが求めていたものの多様さを示しているように思える。

この週のTOP10を見渡すと、時代の空気がそのまま凝縮されているのがわかる。2位にはPRINCEの「BALTIMORE」がランクインしている。同年4月に急逝したPRINCEの追悼的な意味合いを帯びたこの曲は、社会的なメッセージ性を持ちながらもファンク由来のグルーヴを失わない、彼らしい仕上がりだった。ポップミュージック界にとって大きな喪失があった直後の時期であったことを、このチャート順位が静かに伝えている。

一方で3位のPerfume「FLASH」は、テクノポップの文脈を保ちながらも国際的なコラボレーションを経て磨かれたサウンドプロダクションが際立つ楽曲で、日本発のエレクトロポップが海外のクリエイターとの共作によってさらに洗練されていく過程を象徴していた。6位のBABYMETAL「KARATE」も同様に、メタルとアイドルポップを融合させるという日本独自の発想が海外でも評価を得ていた時期であり、ジャンルの垣根が急速に溶けていった2016年前後の音楽シーンをよく表している。

海外勢では、5位にRachel Plattenの「FIGHT SONG」、8位にCalvin Harris feat. Rihannaの「THIS IS WHAT YOU CAME FOR」がランクインしており、前者はセルフエンパワーメント系のアンセムとして、後者はEDMとメインストリームポップが完全に融合した典型例として、それぞれこの時代のヒットの傾向を象徴する存在だった。7位のRed Hot Chili Peppers「DARK NECESSITIES」は、ベテランバンドが新作アルバムを引っさげて依然として第一線で語られていたことを示している。

国内シーンに目を戻せば、4位のザ・プールサイド「HELLO RADIO」、9位のD.A.N.「NATIVE DANCER」といった名前も見逃せない。都会的でメロウな質感を持つポップスや、インディーロックの新しい潮流が同じチャートの中で共存していたことは、当時のリスナーの耳が単一のジャンルに留まらず、幅広い音楽性を柔軟に受け入れていたことを物語る。10位のTravis「MAGNIFICENT TIME」も含め、この週のTOP10はロック、テクノポップ、EDM、追悼的なソウルフルナンバーまでを横断しており、ジャンルの境界線が緩やかに溶けていく2016年という時代の音楽的豊かさを、いま振り返っても鮮やかに伝えてくれる一週間だったといえるだろう。

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2016年5月15日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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