TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2021年3月7日放送)

TOKIO HOT 100 2021-03-07 放送回ランキング ランキング

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2021年3月7日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2021年3月7日放送回)。

この週の音楽シーン

2021年3月7日の「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのは、OFFICIAL髭男DISMの「UNIVERSE」だった。この年の春はまだ新型コロナウイルスの影響が色濃く残り、緊急事態宣言下でライブやフェスが軒並み制限されるなか、音楽ファンの多くが自宅で配信やサブスクを通じて新曲と出会う日々を送っていた時期にあたる。そんな状況下で、テレビアニメ「シャーマンキング」の主題歌として広く知られる「UNIVERSE」がチャートの頂点に立ったことは、時代の空気をよく映していたと言えるだろう。壮大なスケール感とバンドらしいダイナミズムを両立させたこの曲は、藤原聡の伸びやかなボーカルと、ロックバンドとしての骨太なアンサンブルが融合し、閉塞感の漂う日常に風穴を開けるような開放感を届けてくれた。髭男というバンドは、前年から続くブレイクの勢いをそのままに、ポップスとロック、そして歌謡曲的なメロディセンスを自在に行き来する稀有な存在として、この時期すでに邦楽シーンの中心的な位置を占めていたことがうかがえる。

2位には星野源の「創造」がランクインしており、髭男と並んで「歌がしっかり届く」ことの強さを改めて感じさせる並びだった。派手な演出に頼らずとも、言葉とメロディの力だけでリスナーの心を掴む二組が上位を占めたことは、当時の邦楽ポップスが持っていた成熟を物語っている。一方で3位には、テイラー・スウィフトが自身の過去作を再録音した「Love Story (Taylor’s Version)」が入っており、アーティストが自らの音楽的権利や表現をどう取り戻していくかという、海外の音楽シーンで進行していたムーブメントの一端を日本のリスナーも同時進行で体感できていたことが興味深い。この再録プロジェクトは単なる懐古ではなく、アーティストの主体性というテーマを世界的に可視化した出来事として、後々まで語られることになる。

4位の東京スカパラダイスオーケストラは、長谷川白紙という次世代を象徴するアーティストとの共演によって、ビッグバンドジャズ的な伝統と最先端の音楽感覚を交差させており、このコラボレーション自体が当時のシーンの越境性を象徴していた。6位のaiko「磁石」、7位のDayglowや8位のClean Bandit、9位のmillennium paradeなど、邦楽・洋楽、バンド・エレクトロ・オーケストラといった枠組みを軽々と横断する選曲が並んだこの週のTOP10は、リスナーの耳が特定のジャンルに縛られず、より自由に音楽と向き合っていた時代の気分を映し出している。10位のAlfie Templemanのような若手UKアーティストが顔を出していたことも、当時ストリーミングを介して世界中の新しい才能が瞬時に日本のリスナーへ届いていた状況を思い出させてくれる。こうして振り返ると、この週のチャートは単なる人気曲の集合というより、コロナ禍という特殊な時代においても音楽が国境やジャンルを越えて人々をつなぎ続けていたことの、ひとつの記録として今も色褪せない輝きを放っている。

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2021年3月7日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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