TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2012年9月16日放送)

TOKIO HOT 100 2012-09-16 放送回ランキング ランキング

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2012年9月16日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2012年9月16日放送回)。

この週の音楽シーン

2012年9月16日放送の「TOKIO HOT 100」で1位に立ったのは、サカナクションの「夜の踊り子」。この年のサカナクションは、バンドとしての存在感を一気に広げていた時期で、電子的な質感とロックバンドとしての生々しさを両立させる音作りが、洋楽が並ぶチャートの中でも独特の座標を占めていたのが印象的です。「夜の踊り子」というタイトルからも想像できるように、夜の時間帯にこそ似合う陰影のあるグルーヴ感が持ち味で、ヘッドフォンで聴き込むタイプのリスナーにも、フロアで身体を揺らすタイプのリスナーにも届く懐の深さがありました。J-WAVEというラジオの文脈で1位に選ばれていたことは、都市生活のBGMとしてこの曲が求められていたことの表れとも言えるでしょう。

TOP10全体を見渡すと、この週は洋楽と邦楽がかなり均衡した構成になっているのが特徴です。テイラー・スウィフトの「WE ARE NEVER EVER GETTING BACK TOGETHER」は、彼女がカントリー色の強いシンガーソングライターから、よりポップでキャッチーな作風へと踏み出した重要な曲で、当時のアメリカのメインストリームの空気を象徴していました。オウル・シティとカーリー・レイ・ジェプセンの「GOOD TIME」、ワン・ダイレクションの「WHAT MAKES YOU BEAUTIFUL」も、2012年という年がいかにきらびやかなポップ・ミュージックに彩られていたかを物語っています。ワン・ダイレクションはこの前年にデビューしたばかりのグループで、まさに世界的なブレイクの真っ最中。ボーイズグループ的な華やかさと若さが、チャートに新しい風を吹き込んでいました。

邦楽勢に目を向けると、西野カナの「GO FOR IT!!」は、彼女がリスナー、特に若い女性たちの心情を代弁するような歌詞世界で支持を広げていた時期の楽曲であり、当時のJ-POPにおける「等身大の恋愛観」を歌う潮流を体現していました。コブクロの「ココロの羽」は、デビューから息の長い活動を続けてきた二人ならではの、丁寧に紡がれたメロディが持ち味。東京事変の「ただならぬ関係」は、椎名林檎を中心としたバンドの緊張感あるアンサンブルが光る一曲で、ポップとロックの境界を自在に越える技巧派としての存在感を放っていました。

また、androp の「BOOHOO」やKREVAの「NA NA NA」がランクインしていることも見逃せません。androp はバンドサウンドと電子的な質感を融合させる作風で、当時のオルタナティブなロックシーンの一角を担っており、KREVA は日本語ラップをよりポップなフィールドへと橋渡しする役割を果たしていたアーティストです。10位にはデヴィッド・ゲッタとシーアによる「SHE WOLF」がランクインしており、EDMがクラブシーンだけでなくメインストリームのポップスとしても浸透し始めていた時代の空気を感じさせます。

こうして振り返ると、2012年9月のこの週は、J-POPの叙情性、ロックバンドの実験性、そして世界的なポップ/EDMの潮流が交差する、実に多層的なチャートだったことがわかります。サカナクションの「夜の踊り子」が1位に立ったことは、その多様性の中でも独自の音世界を切り拓いていたバンドの評価の高さを象徴する出来事だったと言えるでしょう。

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2012年9月16日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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