TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(1995年11月12日放送)

TOKIO HOT 100 1995-11-12 放送回ランキング ランキング

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1995年11月12日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(1995年11月12日放送回)。

この週の音楽シーン

1995年11月12日放送の「TOKIO HOT 100」で首位に立ったのは、シンプリー・レッドの「フェアグラウンド」だった。ミック・ハックネルの艶やかなソウルフル・ヴォーカルは変わらないが、この曲が面白いのは当時勢いを増していたハウス~ダンスミュージックのビート感を大胆に取り込んでいた点だ。80年代からブルーアイド・ソウルの旗手として活動してきたバンドが、90年代半ばのクラブカルチャーの空気を柔らかく吸収し、あくまで自分たちの歌ものとして着地させている。ロックともダンスともつかない、当時のUKポップならではの越境感が心地よい一曲だった。 2位には、マライア・キャリーの「ファンタジー」。アルバム『デイドリーム』からのこの曲は、ヒップホップのトラックメイクとR&Bのメロディを融合させ、ポップスの主流にヒップホップ的な質感を持ち込んだ象徴的な作品として語られることが多い。同じ週に3位へ入っているジャネット・ジャクソンの「ランナウェイ」も、ベスト盤『デザイン・オブ・ア・ディケイド』からの新曲で、こちらも当時のR&B/ダンスポップの完成度の高さを示していた。アメリカのメインストリームが、ヒップホップの語法を吸収しながら洗練されていく過渡期の空気が、この2曲からもうかがえる。 一方、6位のオアシス「ロール・ウィズ・イット」は、同時期のブラーとのチャート上でのライバル関係が広く知られるように、ブリットポップ全盛期を象徴する一曲だ。無骨でストレートなロックンロールのフォーマットに、突き抜けるようなポジティブさを乗せる曲作りは、90年代半ばの英国若者文化の高揚感そのものだった。7位のヘザー・ノヴァのようなオルタナ/インディー系のシンガーソングライターがすぐ隣に並んでいるのも、この時期のUKロックシーンの奥行きを物語っている。 異色なのは8位、ローリング・ストーンズによるボブ・ディラン「ライク・ア・ローリング・ストーン」のカバーだ。当時のライブ盤『ストリップト』からの一曲で、大御所が自分たちのルーツに立ち返りながら現役感を示した仕事として印象深い。9位のキャンディ・ダルファーは、プリンスとの共演でも知られるオランダ出身の女性サックス奏者で、インストゥルメンタルがヒットチャートに食い込むあたりにも当時のポップシーンの懐の深さが感じられる。 10位のグリーン・デイ「ギーク・スティンク・ブレス」は、『ドゥーキー』の世界的ヒットに続く『インソムニアック』からのシングルで、90年代前半のパンク・リバイバルがまだ勢いを失っていなかったことを示す一曲だ。荒々しさと疾走感は変わらず、メインストリーム化を拒むような姿勢がむしろ支持を集めていた時期でもある。 こうして並べてみると、この週のTOP10はUKのソウル/ポップ、USのR&B/ヒップホップ、ブリットポップ、オルタナ、パンク、さらにはインストゥルメンタルまでが同居する、驚くほど雑食的な構成になっている。ジャンルの境界がまだ緩やかで、リスナーが幅広い音楽を並列に楽しんでいた95年秋という時代の空気を、このチャートは静かに伝えている。

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1995年11月12日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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