TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(1990年1月21日放送)

TOKIO HOT 100 1990-01-21 放送回ランキング ランキング

本ページには広告(Amazonアソシエイト・楽天アフィリエイト等)を含みます。

1990年1月21日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(1990年1月21日放送回)。

この週の音楽シーン

1990年1月21日放送の「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのは、フィル・コリンズの「ANOTHER DAY IN PARADISE」だった。80年代をジェネシスのフロントマンとして、またソロアーティストとして駆け抜けてきた彼が、90年代の幕開けとともにチャートの頂点に立ったことは象徴的な出来事だったように思える。この曲は都会の喧騒の中で見過ごされがちな路上生活者の存在を静かに描いた楽曲として知られ、キャッチーなポップソングが並ぶ中にあって、どこか異質な重みを持って響いていたはずだ。80年代のMTV全盛期を彩ってきたポップ・ミュージックが、次の時代へと橋を架けようとしている、そんな空気をこの1位が物語っていたのではないだろうか。

この週のTOP10を眺めると、当時のアメリカン・ミュージックの多層性がよく見えてくる。2位にはクインシー・ジョーンズがレイ・チャールズとチャカ・カーンを迎えた「I’LL BE GOOD TO YOU」がランクインしており、ソウル・ミュージックの重鎮たちが世代を超えて結集した貫禄のあるナンバーが支持を集めていた。3位のジャネット・ジャクソンの「RHYTHM NATION」は、まさに新しい10年の到来を告げるようなダンスミュージックであり、社会的なメッセージ性を持ったこの曲は、80年代のダンスポップから一歩踏み出した表現として注目されていた。ジャネットはこの時期、兄マイケルとは異なる独自の音楽的な方向性を確立しつつあり、90年代を代表するアーティストへの道を歩み始めていた頃だ。

4位のビリー・ジョエルの「WE DIDN’T START THE FIRE」は、20世紀の出来事を早口で列挙するという意欲的な構成が話題を呼んだ楽曲で、ベテランアーティストらしい骨太な作品として存在感を放っていた。5位のソウルIIソウルによる「BACK TO LIFE」は、イギリス発のニュー・ジャック・スウィングやアシッド・ジャズの潮流を感じさせる楽曲であり、当時のブラック・ミュージックがアメリカだけでなくヨーロッパからも新しい風を送り込んでいたことを示している。8位のテクノトロニックの「PUMP UP THE JAM」もまた、ハウスミュージックがポップチャートに浸透していく90年代らしい流れを予感させる一曲だった。

ロック勢に目を向ければ、7位にはローリング・ストーンズの「ROCK AND HARD PLACE」がランクイン。ベテランバンドが80年代の終わりから90年代にかけても変わらぬ存在感を示していたことがうかがえる。そして9位には日本人アーティストとして唯一、Charの「BLACK SHOES」が食い込んでいる点も見逃せない。洋楽が主流を占めるこのチャートの中で、日本のロックミュージシャンが堂々と肩を並べていたことは、当時のリスナーにとっても誇らしい光景だったのではないだろうか。

10位のポーラ・アブドゥルの「OPPOSITES ATTRACT」も含め、この週のTOP10は80年代的なポップ、ソウル、ロックの成熟と、90年代を予感させる新しいダンスミュージックのうねりが交差する、まさに時代の転換点を映し出すラインアップだったと言える。フィル・コリンズの1位獲得は、その静かな社会性とポップソングとしての強度を兼ね備えた楽曲が、新しい10年の入り口で多くのリスナーの心を掴んだ証だったのだろう。

🎧 この曲を聴くなら[PR]

1990年1月21日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

楽器を探すなら[PR]

次の週(1990年1月28日) »

あわせて読みたい

コメント

タイトルとURLをコピーしました