TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(1989年10月29日放送)

TOKIO HOT 100 1989-10-29 放送回ランキング ランキング

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1989年10月29日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(1989年10月29日放送回)。

この週の音楽シーン

1989年10月29日のJ-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返ると、1位に輝いていたのはジャネット・ジャクソンの「MISS YOU MUCH」だった。この曲はアルバム『Rhythm Nation 1814』からのシングルで、当時のジャネットはプロデューサー、ジャム&ルイスとのタッグでダンス・ミュージックの最先端を走っていた時期にあたる。ビートの強さとメロディの親しみやすさを両立させたこの曲は、80年代終盤のR&B/ダンス・ポップがいかに洗練されていったかを象徴する一曲として、今聴いても色褪せない魅力を持っている。兄マイケルとはまた違ったベクトルで、ジャネットが自身のアーティスト性を確立していった時代のムードが、この曲には濃厚に漂っている。

TOP10全体を眺めると、1989年秋というタイミングの多様性がよくわかる。2位のティアーズ・フォー・フィアーズ「SOWING THE SEEDS OF LOVE」は、80年代前半のシンセポップから一歩進んで、ビートルズ的な要素を取り込んだ意欲作。ロールモデルの変化を感じさせる仕上がりだった。一方で3位にはモトリー・クルーの「DR. FEELGOOD」がランクインしており、LAメタルがまだ商業的なピークを保っていたことを物語っている。ポップスとロックが同じチャートの中で拮抗していたのが、この時代らしい光景と言える。

4位のプリンス「PARTYMAN」は、映画『バットマン』のサウンドトラックからの一曲。当時のプリンスは映画音楽への進出も含めて、活動の幅を広げていた時期であり、ファンクネスとポップさを兼ね備えたこの曲はその象徴だった。5位のボビー・ブラウンは、ニュージャックスウィングの震源地的存在として、この年のR&Bシーンを牽引していたアーティストの一人。ダンサブルな「ROCK WITH’CHA」は、その後のR&Bのビート感を先取りするような一曲だった。

7位のビリー・ジョエル「WE DIDN’T START THE FIRE」も見逃せない。歴史的な出来事の羅列を歌詞に織り込んだユニークな構成で話題になった曲で、社会や時代そのものをテーマにした点が、他のラブソング中心のチャートの中で異彩を放っている。8位のシェリル・リン、9位のザップも、ブラックミュージックのベテランたちが健在だったことを示しており、10位のマルティカ「I FEEL THE EARTH MOVE」はキャロル・キングのカバーとして、ポップフィールドの新旧の橋渡し役を担っていた。

こうして並べてみると、この週のTOP10はダンスポップ、ロック、ニュージャックスウィング、シンガーソングライター的な楽曲までを内包しており、89年という時代がジャンルの境界線が緩やかに溶け合いながらも、それぞれの個性がくっきりと際立っていた時期だったことがうかがえる。ジャネット・ジャクソンの1位というのも、まさにその多様性の中心に位置する象徴的な出来事だったのではないだろうか。ラジオから流れてくる音楽が、まだジャンルを超えて共存していた、そんな時代の空気を思い出させてくれるチャートである。

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1989年10月29日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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