TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2012年1月1日放送)

TOKIO HOT 100 2012-01-01 放送回ランキング ランキング

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2012年1月1日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2012年1月1日放送回)。

この週の音楽シーン

2012年最初の週を飾ったのは、AMY WINEHOUSEの「OUR DAY WILL COME」だった。前年7月に27歳でこの世を去った彼女の名前が、新しい一年の始まりを告げるチャートの頂点にあったという事実は、当時この番組を聴いていたリスナーの記憶に静かな重みを残したはずだ。ジャズやソウル、ドゥーワップの語法を自分の声で咀嚼し、退廃と気品が同居するような独特の歌い回しを聴かせてきたウィネハウス。彼女がこの世を去ってから半年ほどが経ったこの時期に彼女の楽曲が改めて多くの人の耳に届いていたことは、早すぎる喪失への追悼であると同時に、彼女の音楽そのものが持つ普遍的な強さの証明でもあっただろう。年明けという節目に、過去の遺産と向き合いながら新しい年を迎えるというのは、ラジオのチャート番組ならではの巡り合わせだったのかもしれない。

TOP10全体を眺めると、2012年という年の日本の音楽シーンの多様さがよく見えてくる。AIの「ハピネス」やCRYSTAL KAYの「SUPERMAN」、MISIAの「SMILE」といった国内のR&B/ソウル系の実力派シンガーたちが並ぶ一方で、斉藤和義の「やさしくなりたい」のようなロック的な肌触りの楽曲、大橋トリオと秦基博がフィーチャリングという形で組んだ「モンスター」のような異色の共演も同じチャートの中に共存していた。ジャンルの垣根が緩やかになり、シンガーソングライター的な感性とダンスミュージック的な感性が同じ土俵で語られるようになっていた時代の空気を、このランキングは正直に映し出している。

海外勢では、RIHANNAがCALVIN HARRISを迎えた「WE FOUND LOVE」がランクインしている点も見逃せない。EDMのうねりが世界的なポップスの主流に躍り出ようとしていた時期であり、この曲はまさにその転換点を象徴する一曲だった。四つ打ちのビートとリアーナの伸びやかな声が結びついたこの曲が、後々のダンスポップの潮流にどれほど大きな影響を与えたかを思うと、この週のチャートには小さな予兆が刻まれていたと言えるだろう。

国内のポップフィールドに目を向ければ、PERFUMEの「スパイス」がランクインしているのも象徴的だ。中田ヤスタカのプロデュースによるテクノポップの完成度は、この時期すでに一つの様式として確立されており、日本発のポップスが海外のダンスミュージックの潮流と並走できる強度を持っていたことを物語っている。またandropの「WORLD.WORDS.LIGHTS.」のような、バンドサウンドとエレクトロニックな質感を融合させた楽曲がTOP10に食い込んでいたことも、当時の若いリスナー層の耳の感度の高さを窺わせる。

この週のチャートは、追悼と再生、洋楽と邦楽、バンドとダンスミュージックといった複数の軸が交錯する、まさに年の変わり目にふさわしい多層的な一枚のスナップショットだったと言える。AMY WINEHOUSEの声が新年の一位に鳴り響いていたという事実は、音楽が時間や生死を超えて人々の耳に届き続けることの証左として、今振り返ってもなお静かな余韻を残している。

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2012年1月1日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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