TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2022年2月13日放送)

TOKIO HOT 100 2022-02-13 放送回ランキング ランキング

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2022年2月13日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2022年2月13日放送回)。

この週の音楽シーン

2022年2月13日放送の「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのは、宇多田ヒカルの「BADモード」だった。同名アルバムの表題曲であり、前年末から年明けにかけてのリリースラッシュの中でも際立って静かな熱を帯びていた一曲だ。派手なフックで押し切るのではなく、揺らぐようなビートの上に、内省的な言葉と伸びやかな歌声を重ねていくスタイルは、コロナ禍が長引くなかで多くのリスナーの気分にそっと寄り添うものだったと言える。誰もが「絶好調」ではいられなかったあの時期に、タイトルそのものに「BAD」を掲げながらも、決して沈み込まない音の作りが印象的で、宇多田ヒカルというアーティストの成熟を象徴する一曲としてTOP10の頂点に立ったのは象徴的だった。

この週のチャートを見渡すと、洋楽と邦楽が自然に混ざり合っている点がいかにもJ-WAVEらしい。2位にはCHARLI XCXがRINA SAWAYAMAをフィーチャーした「BEG FOR YOU」が入り、国境を越えたポップスの潮流が可視化されていた。3位にはこの年にデビューしたばかりのBE:FIRSTが「BRAVE GENERATION」でランクイン。SKY-HIが手がけたオーディションから生まれたグループとして大きな注目を集めており、その勢いがチャートにもしっかりと反映されている格好だ。フレッシュな国内グループと、海外の最前線を走るアーティストたちが同じテーブルに並ぶ光景は、当時の東京のラジオシーンならではの空気感を伝えている。

4位のTHE WEEKND「SACRIFICE」、5位のDISCLOSURE AND ZEDDによる「YOU’VE GOT TO LET GO IF YOU WANT TO BE FREE」、6位のCHARLIE PUTH「LIGHT SWITCH」と、上位には海外のヒットメーカーたちの新曲が連なる。ダンスミュージックとポップスの境界が曖昧になっていくこの時期らしいラインナップで、クラブやフェスが制限される中でも、体を動かしたくなるようなトラックが求められていたことがうかがえる。8位のTHE CHAINSMOKERS「HIGH」も同様に、明るく開放的なシンセサウンドで、閉塞感の強かった当時の日常に風穴を開けるような存在だったのではないだろうか。

一方で国内勢も存在感を放っていた。7位にはサカナクションの「ショック!」がランクイン。バンドとしての実験精神と大衆性を両立させてきた彼らの新曲は、この時期のロックリスナーにとって欠かせない一曲だったはずだ。9位のIRI「摩天楼」は、ヒップホップやR&Bの語法を自身のポップネスに溶け込ませてきたアーティストらしい仕上がりで、都市の夜景を思わせるタイトルも印象的だった。10位のGAYLEによる「UR JUST HORNY」は、当時世界的にバイラルヒットしていた若手シンガーソングライターの勢いを感じさせるナンバーで、Z世代的な感性がチャートに新しい風を運んでいたことを物語っている。

こうして振り返ると、この週のTOP10は、宇多田ヒカルという日本のポップミュージックを長年牽引してきた存在を頂点に据えながらも、デビューしたばかりの新人から世界的スターまでが並ぶ、非常に多層的な一枚のスナップショットになっている。ジャンルも国籍もキャリアも異なるアーティストたちが同じ土俵で鳴り響いていたこの瞬間こそ、当時のラジオチャートが映し出していた音楽シーンのリアルな縮図だったのではないだろうか。

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2022年2月13日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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