TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2020年3月15日放送)

TOKIO HOT 100 2020-03-15 放送回ランキング ランキング

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2020年3月15日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2020年3月15日放送回)。

この週の音楽シーン

2020年3月15日放送の「TOKIO HOT 100」で1位を飾ったのは、レディー・ガガの「STUPID LOVE」だった。この時期は世界的に新型コロナウイルスの感染拡大が急速に深刻化し、日本国内でも外出や生活様式に大きな変化が訪れつつあった、まさにその境目の時期である。そんな不安の色濃い空気の中でチャートの頂点に立ったのが、ダンスフロアへの回帰を強く感じさせるアップテンポなダンスポップだったことは、時代の空気を考えると印象的に響く。ガガは2010年代前半から「Just Dance」や「Born This Way」といった楽曲でLGBTQコミュニティを含む多様なリスナーへ愛と自己肯定のメッセージを発信し続けてきたアーティストであり、「STUPID LOVE」もその系譜に連なる、シンプルで力強いビートとキャッチーなフックが特徴の一曲だった。派手なビジュアルのミュージックビデオも話題を呼び、聴き手をポジティブな気分に引き上げる楽曲として、当時多くのリスナーの支持を集めたことがうかがえる。

この週のTOP10全体を眺めると、洋楽と邦楽がバランスよく並んでいる点も興味深い。2位にはSZAとジャスティン・ティンバーレイクという世代も背景も異なるアーティストの共演曲「THE OTHER SIDE」が入り、4位にはカリードとディスクロージャーというUKダンスミュージックとR&Bの融合を体現する「KNOW YOUR WORTH」が続く。一方で邦楽勢も存在感を発揮しており、3位には竹内アンナ、5位にはaiko、6位にはJUJU、7位にはMr.Children、8位にはRUDE-α、9位には東京スカパラダイスオーケストラがaikoをフィーチャリングした楽曲がランクインしている。世代もジャンルも幅広いラインアップは、当時のJ-WAVEのリスナー層の多様さと、洋楽・邦楽を等しく扱うTOKIO HOT 100の編集方針をよく表している。

10位にはBTSの「ON」がランクインしている点も見逃せない。K-POPが日本の音楽シーンにおいて特別な存在ではなく、ごく自然に洋楽・邦楽と並列で語られる存在になっていたことを示す象徴的な出来事だったといえるだろう。BTSはこの時期すでに世界的なフィジカルセールスとストリーミングの両面で存在感を強めており、「ON」はそのグローバルな展開力を象徴する楽曲だった。

振り返ってみると、2020年3月中旬というタイミングは、多くの人にとって「日常」がまだかろうじて保たれていた最後の時期だったのかもしれない。ライブやフェスが次々と中止・延期される直前のこの週に、ガガの解放的なダンスチューンが1位に輝いていたという事実は、後から振り返るとどこか象徴的に思える。音楽が持つ「踊ること」「歌うこと」への純粋な欲求が、まだ何の制約もなく鳴らされていた最後の瞬間を、このチャートは静かに記録しているのである。

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2020年3月15日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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