TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2020年5月24日放送)

TOKIO HOT 100 2020-05-24 放送回ランキング ランキング

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2020年5月24日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2020年5月24日放送回)。

この週の音楽シーン

2020年5月24日という放送日を思い出すとき、まず頭に浮かぶのは、当時の東京がまだ緊急事態宣言下にあったという事実だ。外出は控えめに、ライブハウスやクラブは灯りを落とし、音楽が「集まって聴く」ものから「ひとりで、家で聴く」ものへと急速に姿を変えていた時期である。そんな最中に「TOKIO HOT 100」の頂点に立ったのが、MILLENNIUM PARADEの「FLY WITH ME」だった。常田大希を中心に、ジャンルや肩書きにとらわれないクリエイターたちが集った音楽集団が放ったこの曲は、バンドサウンドとエレクトロニック、映像的なスケール感を併せ持ち、聴き手を狭い部屋の外へ、想像力の力で連れ出してくれるような開放感を持っていた。ステイホームが強いられた時代に「FLY WITH ME」というタイトルの曲が支持を集めたのは、単なる偶然には思えない出来事だ。

2位には海外勢の勢いを象徴するMARSHMELLO AND HALSEYの「BE KIND」がランクイン。フェイスを隠したDJマシュメロと、ポップスターとしての地位を固めていたハルジーの組み合わせは、当時のグローバルなチャートでも強さを見せていた組み合わせであり、日本のリスナーにも違和感なく浸透していたことがうかがえる。3位の藤井風「優しさ」は、後にブレイクを果たす彼の初期の存在感を物語る一曲だ。まだ「新しい才能」として紹介されることが多かった時期のこの曲には、既にジャンルを超えて評価される独自の歌声とセンスが刻まれている。

4位に食い込んだ宇多田ヒカルの「TIME」も見逃せない。彼女がテレビドラマのために書いた楽曲であり、キャリアを重ねてもなお時代の空気を的確にすくい取る作家性が発揮された一曲だった。5位のRINA SAWAYAMAによる「BAD FRIEND」は、日本出身でありながら英国を拠点に活動し、国境を越えたポップスとオルタナティブの融合を提示していたアーティストの存在感を示している。この頃から彼女の名前は、日本のリスナーの間でも徐々に浸透し始めていた。

6位のARIANA GRANDE AND JUSTIN BIEBERによる「STUCK WITH U」は、まさにこの時代の空気を直接的に反映した楽曲だった。世界的なロックダウンの中でリリースされ、チャリティー的な意味合いも込められていたこの曲は、二人のポップスターが「家にいる」という共通体験を歌にした点で、この週のTOP10全体に流れるムードと強く共鳴していたと言える。7位のTHE 1975、9位のJOHNNY ORLANDO、10位のJOHN LEGENDと、洋楽ポップスの層の厚さもこの週の特徴だ。

そして8位には東京スカパラダイスオーケストラ「倒れないドミノ」がランクイン。インストゥルメンタルとボーカルを織り交ぜながら活動を続けるベテランバンドが、邦楽と洋楽が入り混じるこのチャートにしっかりと足跡を残していたことも印象的だ。全体を見渡すと、この週のTOP10は、国内外・世代・ジャンルを問わず、多様な音楽がひとつのチャートの中で共存していたことがよくわかる。そしてその頂点に、家から出られない時代に「飛んでいこう」と歌う楽曲が輝いていたことは、後から振り返るとどこか象徴的な光景として記憶に残る。音楽が物理的な移動を制限された人々の心をどう動かしていたのか、この週のチャートはそのひとつの断面を静かに伝えている。

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2020年5月24日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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