TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2013年6月30日放送)

TOKIO HOT 100 2013-06-30 放送回ランキング ランキング

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2013年6月30日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2013年6月30日放送回)。

この週の音楽シーン

2013年6月30日放送分のTOKIO HOT 100で首位に立ったのは、ダフト・パンクがファレル・ウィリアムスを迎えた「GET LUCKY」だった。ヘルメット姿のフレンチ・デュオが、当時の音楽シーンを席巻していたEDMの隆盛とは真逆とも言える方向、すなわちナイル・ロジャース譲りのカッティング・ギターと生演奏のグルーヴを前面に押し出したこの曲は、打ち込み全盛の空気の中に涼しい風を吹き込むような存在だった。アルバム「ランダム・アクセス・メモリーズ」からのこの一曲は、単なる懐古趣味ではなく、ディスコ/ファンクという過去の遺産を現在形として鳴らし直した点で強い説得力を持っていた。ロボットの仮面の奥にある人間味、機械と生演奏の対比が同居する構造は、2013年という時代がダンスミュージックの快楽と、それに対するある種の反動を同時に求めていたことの象徴のようにも聴こえる。

この週のTOP10を眺めると、ファレル・ウィリアムスの存在感がもう一つの軸になっていることに気づく。7位にはロビン・シックとT.I.をフィーチャーした「BLURRED LINES」がランクインしており、こちらにもファレルが参加している。ひとりのプロデューサー/シンガーが同じ週のチャート上位に複数曲でクレジットされているという事実だけでも、彼がこの年の音楽シーンでいかに中心的な役割を果たしていたかがうかがえる。派手なシンセやビートに頼らず、ミニマルなアレンジとフックの強さで勝負するスタイルは、この時期のポップスの一つの潮流を形作っていた。

邦楽勢も多彩な顔ぶれだった。2位のMIYAVIはギタリストとしての超絶技巧をロック/ダンスの文脈に落とし込みながら国内外での活動を広げていた時期であり、3位のスキマスイッチ、6位の秦基博はそれぞれのソングライティングの手堅さでリスナーの支持を集めていたシンガーソングライター/バンドである。4位には高田漣の「絵空事」がランクイン。父・高田渡の系譜を受け継ぎながらも独自の音楽性を追求してきたミュージシャンの楽曲がここに並ぶこと自体、このチャートが単なる流行歌の集積ではなく、幅広い音楽的関心を映す鏡であったことを示している。8位のきゃりーぱみゅぱみゅ「インベーダーインベーダー」は、当時「クールジャパン」的な文脈で海外からも注目を集めていたポップ・カルチャーの象徴であり、中田ヤスタカ印のサウンドデザインが持つポップさと奇妙さの同居が際立っていた。

洋楽勢では、5位にオアシス解散後のリアム・ギャラガーが率いるビーディ・アイの「SECOND BITE OF THE APPLE」がランクイン。ブリットポップの残り香を纏いながらも、より生々しいロックンロールの衝動を鳴らしていた点が印象的だ。9位のアイコナ・ポップ「I LOVE IT」は、チャーリーXCXをフィーチャーした破壊的な高揚感を持つアンセムで、当時のインディー/ポップ・クロスオーバーの空気をよく伝えている。10位のマイア・ヒラサワは北欧出身らしい透明感のあるポップスで、静と動が同居するこの週のTOP10の中で、耳を休める役割を果たしていたとも言えるだろう。

こうして振り返ると、この週のチャートは、EDMの熱狂とその反動としてのファンク/ディスコ回帰、日本のポップ・カルチャーの国際的発信、シンガーソングライターの手堅い支持、そして解散したバンドのメンバーが紡ぐ新しい物語までが一堂に会した、極めて豊かな一週間だったことがわかる。「GET LUCKY」が放っていた開放感は、単なる夏の一曲としてではなく、ジャンルの境界が緩やかに溶けていく2013年という時代そのものを象徴していたのではないだろうか。

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2013年6月30日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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