TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2013年10月20日放送)

TOKIO HOT 100 2013-10-20 放送回ランキング ランキング

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2013年10月20日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2013年10月20日放送回)。

この週の音楽シーン

2013年10月20日の「TOKIO HOT 100」で1位に立ったのは、ポール・マッカートニーの「NEW」だった。ビートルズ解散から実に40年以上が経ってなお、御大が新作アルバム『NEW』を携えてチャートの頂点に現れるというのは、それ自体がひとつの事件だったように思う。プロデューサーにはエズラ・コーニッシュ゠デュークやポール・エプワースら、当時ロンドンの若手シーンで注目を集めていた人材を起用し、往年のメロディメイカーとしての手腕を保ちながらも音像はしっかりと2013年的な質感に更新されていた。ベテランが最新の音の作法を臆せず取り入れる姿は、この年のポップシーンを覆っていた「世代を超えた対話」というムードそのものを象徴していたと言える。

TOP10全体を眺めると、その年の空気がよく伝わってくる。2位のPerfumeは「1mm」で持ち味のテクノポップに一段と洗練を加え、3位のAviciiはEDMブームの旗手として世界的なフェスカルチャーの熱を運んできた。5位のCHVRCHESはスコットランド発のシンセポップ新星として、その年最も語られたバンドのひとつだ。国内勢では4位にサンボマスター、6位にSUPERFLY、7位に星野源、9位にKANA-BOONと、ロックからソロアーティストまでバラエティに富んだ顔ぶれが並び、邦楽ロック・ポップスの層の厚さを感じさせるラインアップだった。星野源の「地獄でなぜ悪い」は同名映画の主題歌としても話題を呼び、彼がソロアーティストとしての存在感を広げていく時期の一曲でもある。

8位のMobyや10位のジャスティン・ティンバーレイクも含めて眺めると、この週のチャートはエレクトロニック、EDM、ギターロック、シティポップ的な感触のソロ作品までが同じ土俵で鳴っていたことになる。ジャンルの境界がラジオの中で自然に溶け合っていた時代の空気を、この10曲は静かに物語っている。

そんな中での「NEW」の1位は、単なる懐古趣味ではなく「現在進行形のポップ・ミュージックとしてのポール・マッカートニー」を再認識させる出来事だった。表題曲「New」はハンドクラップと軽やかなコーラスが印象的な、彼にしては珍しくポップに振り切った仕上がりで、還暦を大きく超えた作家がなお新しいフックを書き続けていることに驚かされる。ビートルズという巨大な遺産を背負いながら、それに寄りかからずに「今」を鳴らそうとする姿勢は、若い世代のリスナーにも新鮮に響いたはずだ。

2013年という年は、ストリーミングサービスが本格的に浸透していく直前の、フィジカルとダウンロードがまだ主戦場だった最後の時代でもある。そのタイミングでベテランと新世代が同じチャートに並び立ったこの週のTOP10は、ラジオという媒体が持つ「時代を横断して並列に聴かせる」機能の面白さを改めて感じさせてくれる、記憶に残る一週間だったのではないだろうか。

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2013年10月20日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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