TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(1996年5月19日放送)

TOKIO HOT 100 1996-05-19 放送回ランキング ランキング

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1996年5月19日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(1996年5月19日放送回)。

この週の音楽シーン

1996年5月19日のTOKIO HOT 100で1位に輝いたのは、スウェーデン出身のシンガーソングライター、メイヤ(MEJA)の「HOW CRAZY ARE YOU」だった。北欧発のポップスがこの時期、じわじわと世界の耳を捉え始めていたことを象徴する一曲で、透明感のあるボーカルとメロディの磨き上げられた作りは、後にエイス(ACE OF BASE)やザ・カーディガンズらとともに語られる「スウェディッシュ・ポップ」の潮流の中に位置づけられる。派手さで押し切るのではなく、丁寧なコード進行と歌の抜けの良さで聴かせるタイプの楽曲が、当時の洋楽リスナーの耳にすっと入り込んでいったのだろう。 2位にはジョージ・マイケルの「FASTLOVE」。80年代からワム!、ソロ活動を通じて第一線を走り続けてきたベテランが、この年もまたシックでダンサブルなナンバーを引っさげてチャート上位に食い込んでいる。1位のメイヤが新しい世代のポップの象徴だとすれば、ジョージ・マイケルは成熟したアダルト・コンテンポラリーの手本のような存在で、この対比だけでも96年という時代の音楽の幅広さが見えてくる。 3位のSWVは、90年代前半から続くR&Bグループ隆盛の流れを引き継ぐ存在で、「YOU’RE THE ONE」のようなミディアムチューンには、当時のアメリカ発ヴォーカル・グループが持っていた洗練とソウルフルさが同居していた。一方で4位のテイク・ザットは「HOW DEEP IS YOUR LOVE」で、ボーイズバンド全盛期のUKポップスを牽引した存在として名を連ねている。彼らは間もなくグループとしての活動を大きく変えていくことになる時期でもあり、このランクインは一つの時代の締めくくりのようにも聴こえる。 5位のクランベリーズ「SALVATION」は、ドロレス・オリオーダンの個性的な歌唱とギターロックの疾走感が印象的な一曲。前作までのメランコリックな作風とは違う攻撃的な側面を見せており、90年代オルタナ勢がポップチャートにも存在感を示していたことがうかがえる。6位のセリーヌ・ディオン「BECAUSE YOU LOVED ME」は、映画音楽としても広く知られたバラードで、90年代半ばのアダルト向けポップスの王道を体現していた。7位のフーティー・アンド・ザ・ブロウフィッシュは、前作アルバムの大ヒットを背景にアメリカン・ロックの温かみを届け続けており、8位のエヴリシング・バット・ザ・ガールはクラブミュージックとの接近を見せた「WALKING WOUNDED」で、バンドサウンドとダンスビートの融合という当時進行していた越境的な動きを伝えている。 9位のグロリア・エステファン、10位のバハ・メンも含め、この週のTOP10は北欧ポップ、UKロック、USR&B、アダルト・コンテンポラリー、オルタナ、クラブ・ミュージックと実に多彩なジャンルが並んでおり、96年当時の洋楽シーンがいかに豊かで、リスナーの耳もそれだけ多様な音を求めていたかがよくわかる。J-WAVEのようなFM局が海外の最新チャートを日本のリスナーに紹介する役割を担っていた時代、メイヤの1位はまだ日本での知名度が高くなかったアーティストにもスポットライトが当たる、その番組らしい選曲眼を感じさせる一週だったと言えるだろう。

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1996年5月19日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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