2013年1月13日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。
本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2013年1月13日放送回)。
この週の音楽シーン
2013年1月13日放送の「TOKIO HOT 100」を振り返ると、TOP10の顔ぶれからは新しい年の幕開けらしい高揚感が伝わってくる。1位に輝いたのはBRUNO MARSの「YOUNG GIRLS」。前年リリースのアルバム収録曲で、彼らしいレトロな質感とポップなメロディが同居する一曲だった。当時のBRUNO MARSは「Just The Way You Are」や「Grenade」といった大ヒットを経て、単なるヒットメイカーではなく、ソウルやファンク、ドゥーワップといった過去の音楽語彙を自在に操るミュージシャンとしての評価を確立しつつあった時期にあたる。「YOUNG GIRLS」もそうした彼のルーツ志向がにじむ楽曲で、軽快なビートの中にどこか懐かしさを感じさせる構成が印象的だ。
TOP10全体を眺めると、洋楽と邦楽がバランスよく並んでいるのがこの時代らしい。2位にはMR.CHILDRENの「MARSHMALLOW DAY」、3位には秦基博の「初恋」がランクインしており、国内のシンガーソングライター系・バンド系の楽曲が根強い支持を受けていたことがうかがえる。特に秦基博の「初恋」は、映画主題歌として広く知られた楽曲で、透明感のある声とストレートな歌詞世界が幅広い層に届いた作品だ。MR.CHILDRENもまた、この時期新たなアルバムに向けて楽曲を発表しており、バンドとしての安定した存在感を示していた。
洋楽勢では、5位にWILL.I.AMとBRITNEY SPEARSによる「SCREAM AND SHOUT」、7位にTAYLOR SWIFTの「WE ARE NEVER EVER GETTING BACK TOGETHER」、10位にはONE DIRECTIONの「LIVE WHILE WE’RE YOUNG」が並ぶ。この並びは象徴的で、2013年前後の欧米ポップシーンの多様さをそのまま切り取ったような布陣だ。EDM色を強めたダンスミュージックの流れと、TAYLOR SWIFTに代表されるカントリー発のポップスの浸透、そしてONE DIRECTIONのようなボーイズグループが牽引する若年層向けポップの盛り上がりが同時に存在していたことがわかる。
また4位のTHE BAWDIESや8位の木村カエラといった、ロックンロールやガレージサウンドを軸にした国内アーティストの存在も見逃せない。THE BAWDIESは当時、骨太なロックンロールバンドとして着実にファン層を広げており、「SING YOUR SONG」にもそのライブ感あふれるグルーヴが息づいていた。木村カエラの「WONDER VOLT」は、彼女らしいポップセンスとロックの要素を融合させた楽曲で、ソロアーティストとしての表現の幅を感じさせる一曲だった。
6位のいきものがかり「風が吹いている」は、UK録音版というクレジットが興味深い。国内で広く知られた楽曲を海外でレコーディングし直すという試みは、当時の音楽制作における国際的な視野の広がりを象徴しているようにも見える。9位のRICKI-LEEはオーストラリア出身のシンガーで、こうした比較的マイナーながらクオリティの高いポップスがチャートに顔を出すあたりも、当時のTOKIO HOT 100が幅広いリスナー層とディグ心を持つ選曲を意識していたことの表れだろう。
こうして振り返ると、2013年1月というタイミングは、EDMの波が本格化する直前、そしてソーシャルメディアを通じたポップスターの露出がさらに加速していく直前の、ある種の過渡期だったといえる。BRUNO MARSが1位を飾ったこの週のチャートは、伝統的なポップスのクラフトマンシップと、新しい時代のポップの熱量とが交差する瞬間を捉えていたのかもしれない。
2013年1月13日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)
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- 2位 MARSHMALLOW DAY — MR.CHILDREN ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 3位 初恋 — 秦 基博 ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 4位 SING YOUR SONG — THE BAWDIES ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 5位 SCREAM AND SHOUT — WILL.I.AM FEAT. BRITNEY SPEARS ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 6位 風が吹いている(UK RECORDED VERSION) — いきものがかり ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 7位 WE ARE NEVER EVER GETTING BACK TOGETHER — TAYLOR SWIFT ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 8位 WONDER VOLT — 木村 カエラ ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 9位 DO IT LIKE THAT — RICKI-LEE ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 10位 LIVE WHILE WE’RE YOUNG — ONE DIRECTION ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す


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